くず湯を作ってみた~1杯までの遠い道のり~ | レモン社長ブログ 池永憲彦

くず湯を作ってみた~1杯までの遠い道のり~

皆さまの中にはおぼえている人がいるかもしれない。

私は砂糖を作ったことがある。ことの発端は、ビジネスパートナーの尾道にある「今岡製菓株式会社」。

ここは明治からの優良メーカーで国産原料にこだわり、人もいい。いい人じゃない人を今の所見たことがない。

今のところは。レモンの仕事が多く、そんな中で大きな動きは、竹口さんという人と一緒に動いている。

※一番左が竹口さん。真ん中が若きイケメン今岡社長。右写真はtauイベントの時。

とても良い写真だが自分含めレモネードを囲むおじさんの姿は恐ろしいものがある。

 

その竹口さんという人が中々予想を超えた事をしてくる人で、以前に今岡製菓が使用している「甜菜糖」を沢山あってうらやましいと

伝えたら、送ります!と送ってくれて楽しみに箱を開けたら甜菜糖ではなく、甜菜大根がまるまる入っていたという信じられない事が一度あった。その後にかずの砂糖作りが始まるのである。

当時の記事は、こちら

 

image

※手に入れるはずだった甜菜糖ではなかった切ない顔

 

あれから半年。今度はくず湯の話になった。今岡製菓株には、くず湯という商品があり、これがまた将来性を感じるものなのだ。葛粉はぱっと想像すると、おじいちゃん、おばあちゃんの飲み物なんてイメージある人多いと思うけど、風邪の初期に飲む漢方薬「葛根湯」や、様々な漢方薬の原料に使われているとても立派なものなのだ体を温める効果や、胃腸を整える、血液の浄化作用があるのです。
栄養素も沢山。サポニンは若返り効果が、血管に付着するコレステロールを取り除いたり、血液中の脂質の量を減少させる働きも。
葛に含まれるでんぷんは、体の生命活動に欠かせないエネルギーに変換されるそう。血圧を整えたり、肝機能の向上、血液浄化、コレストロール調整、糖分代謝促進みたいに沢山のメリットがある。

 

そんなくず湯は今岡製菓から出ていて、これまた美味しいのですよ。ちと甘みがあるので、俺は輪切りレモンを入れて飲みました。これがまたうまい!

 

そんな竹口さんとくずの話をしているときに、またくずを送ってくれるといのだ。前回の不安もありつつ、でも毎日飲んでみたいから嬉しいので有難くいただくことにしたしばらくして竹口さんから箱が届いた。おそるおそる開けてみるとはやり「アレ」が入っていた。

 

やっぱり原料だ~~~~!!!!!!今度はなんだこれ!!!

いくら原料でも完全にただの木じゃん!これが何になるというのだ!!!!

そう。やはり送られてきたのは葛の木であった。そこから戦いは始まる。

 

くずの作り方。

 

まずはくずの木を綺麗に洗ってとんかちで叩いて繊維質にする。マンションでバンバン叩いてたら下に響くのでベランダにもっていって叩いた。

潰した葛の根を水に入れて、よく揉み洗いする。最初に漬けて置くと黒褐色のような泥水になり、かなり絶望的な色で希望もない。本当にここからあの白い美しい粉が出来るのだろうか。

なんどか水を変えて葛の根を取り除き、そのまま一晩おく。

上水をゆっくりと捨てると下に沈殿物が残る。沈殿物が落ちないようにそっと水を捨てるが何度かやると綺麗になってくる。やっと希望が見えてきたと心が少し踊る。一番最後に残ったドロドロの白いものが多分「でんぷん」それをベランダで乾燥させる。

ここまでなんと3日かかった。乾かしたものが多分、くず粉だと思う。なんだこの少なさは!

とりあえず出来た粉をとんかちで叩き、粉にした。その量はなんと大匙1杯。(20gいかないくらい)

それをお湯に溶かして飲んでみる。

うん、確かにとろみがついた。とても体によさそうだ。だが、叩いた時の不純物も入っていて見た目は微妙。そして飲んでみたら

 

 

びみょ~~~~!!!!!

でもとろみがあり、完璧なくず湯の味でした。だからみんな砂糖とか入れて飲むんじゃね( ;∀;)

あのボロボロの木がこんな白い粉になるなんて最初は半信半疑でしたが、作ってみて納得。ここまで丸3日。それで1杯しか取れなかった(笑)昔の人はこうして時間をかけてなんでも作っていたんだなと思うと、改めて当たり前のようにある食材にも見えない努力が沢山あると思わされるのです。そしてこの竹口さんが所属する今岡製菓。こないだ会長とみなと祭りの時に審査員席で一緒だったのですが、今岡製菓は使用している原料の本葛は国産100%を使用しているそう。本来なら70%国産だったら国産の表記をしても良いらしいのだが(それも驚き)それは「企業モラル」だと。法律でOKでも企業モラルとしてそれはうちは許さないから100%国産本葛にしていると。

レモネード原料も、瀬戸田産レモンと北海道産の甜菜糖100%。鹿児島産のきんかんや、黒糖など、実に素晴らしい会社である。

原料でお世話になってるうちに取って親会社のような存在(笑)

そんな葛湯はとても素晴らしい飲み物なので、

 

今回の結論。

 

「作るな。買った方が早い」

今岡製菓 ネット通販 プロに任せましょう!!からだによいからぜひ!

 

今回の失敗

婦人物を取り除く作業をもっとすればよかった。沈殿した裏側にも不純物はある。

来生でもし気が変わって作ることがあれば、その時は茶こしで何度かこす作業がもう一つ必要になる。

 

以上池永憲彦がお届けしました。