【EURO2020 ベスト16 スペイン VS クロアチア】
<試合結果>
3-5でスペイン勝利
<前半>
スペイン ウナイ・シモン(OG)
スペイン サラビア
<後半>
スペイン アスピリクエタ
スペイン フェラン・トーレス
クロアチア オルシッチ
クロアチア パシャリッチ
<延長前半>
スペイン モラタ
スペイン オヤルサバル
<延長後半>
<MOM>
スペイン ダニ・オルモ
※私の独断による選出
前半戦から思いがけぬ先制点のクロアチアからスペイン怒涛の攻撃、更にクロアチアの反撃、最後は延長戦にスペインの攻撃という非常におもしろい点取り合戦だった。
この試合展開は誰が一体予想できただろうか?
私の今日の試合予想は相変わらず大きく外れる。
(下記blog参照↓)
しかし、スペインはどうも「絶対に勝つ!」という気持ちがそれほどないように思う。
3失点は痛いね。
<所感>
①前半:スペインのOGから同点弾
クロアチアもスペインも基本フォーメーションは4-3-3。
やはりスペインのボール支配率が圧倒していた前半。
攻撃時はCB2人がハーフウェイラインまで上がり2-4-4のフォーメーションで超攻撃的な布陣でじっくりパス回しをしつつ、逆サイドチェンジや縦へのパスを出してゴールを積極的に狙う。
クロアチアは守備を固めて反撃のチャンスを窺う。
先制点はまさかのスペインGKのシモンがバックパスをトラップミスしてオウンゴールを献上。
ここから勢いに乗ったクロアチアが攻めに入るもスペインはボールを素早く奪ってパス回し、そして前半のうちにサラビアのゴールで追いつく。
②後半:スペイン逆転に成功するもクロアチアが追いつく
クロアチアが積極的にボール奪取しようと前線からプレスをかける。
スペインは前半と同じくパス回しでボール支配しつつゴールを狙っていくスタイル。
そしてスペインは今日スタメンの右SBのアスピリクエタがボックス内まで侵入してフェラン・トーレスの左サイドからのクロスを頭で合わせて2点目。
そしてミドルサードあたりの左サイドからのセットプレイをクイックリスタートで前線にいるフェラン・トーレスへロングパスを送り、そのままボックス内に侵入してゴールを決めてスペイン3点目。
これでスペイン勝利が決まったと思いきや、クロアチアが意地を見せる。
後半85分にオルシッチ、そしてアディショナルタイム92分にパシャリッチと2点を返して延長戦に突入。
ヴァトレニ(炎の男)の愛称を持つクロアチアらしいところを見事に発揮していた。
ここまでボール支配で試合を有利に進めてきたスペインは一体何をやっているんだと呆れてしまう。
③延長前半:スペインが怒涛の2点
100分にスペインはダニ・オルモのクロスをボックス内でモラタがトラップしてシュートを決めて3-4。
103分にはまたまたダニ・オルモのクロスからボックス内でオヤルサバルがシュートを決め手3-5。
これでスペインは勝負を決めたも同然で、ボールを持ったら焦らずにじっくりとパス回しをして時間をかけたビルドアップ。
対するクロアチアはラフプレーギリギリのボール奪取が目立つ。
④延長後半:スペインはやはり決定力がないことを改めて再認識
走りに走るクロアチアも流石に体力がなくなり、モドリッチは途中膝に手を置いて明らかに疲れを見せている。
そんな中でもスペインはチャンスがあればゴールを狙おうとするものの、これが追加点を奪えない。
115分と120分にモラタ、119分にオヤルサバルと、延長戦で点を決めた立役者2人が冷静にシュートすれば決められたゴールを外したり、キーパーにブロックされたりとスペインの決定力不足を表したシュートだった。
スペインはゴールに対する執着心を今以上に持たないと次の試合からはコロッと負けてしまうぞ。
⑤MOM:スペインの決勝点をおぜん立てしたダニ・オルモ
今日は途中出場のダニ・オルモがMOMで良いだろう。
1-1のドローまで追いつき、ようやくクロアチアをリードする2点目を決めた右SBのアスピリクエタがMOMにしようと思ったが、その後のスペイン失点により延長戦へ突入した中でモラタとオヤルサバルに連続でアシストしたオルモに変更。
⑥スペインの先発はコケよりもマルコス・ジョレンテ
今日の右SBはアスピリクエタ、左SBは今大会初出場のガヤ。
中盤3枚はペドリ、コケ、ブスケツだがマルコス・ジョレンテをなぜ起用しなかったのか不思議で仕方ない。
先発にしたら前半のうちに2点は入れられたとコケはボックス内でシュートチャンスが2回あって普通にシュートすれば決められた決定機を活かせなかった。
コケは攻撃という面では悪くないが、それほど高い攻撃力がないイメージだし、この決定機を外したことがそれを証明する。
アンカーにブスケツ起用なら残り2枚は攻撃力のある選手を配置するべきだろう。(決定力不足のスペインなら特に)
⑦スペインもドイツ同様、メンタル面が弱体
後半のスペインは攻撃の手を緩めずにもっと追加点を狙うべきだった。
それとリードしている時の気の緩みは大きな問題だ。。
クロアチアは明らかに左サイドからの駆け上がりからゴールを狙っていて、攻撃パターンが読めていたはず。
3点目のパシャリッチのゴールは明らかにクロアチアの左サイド攻撃が見事にハマっているのを物語っている。
こんなときにセルヒオ・ラモスみたいなチームの主将は仲間を叱咤激励するのだろうな。
相手の攻撃パターンに対し徹底的に潰すマークや守備ができてなかった気がする。
ゲルマン魂の欠けた今のドイツみたく、スペインはメンタル的に弱くなっている。
スペインはこの先勝てるのだろうか?
2試合連続5点勝利は凄いことかもしれないが、今日の試合は3点も奪われて延長まで突入しての結果なので素直に5点取った勝利として褒められたものではない。
WSDでお馴染みのヘスス・スアレス氏もきっと今日の試合を鋭く批判した目で見ているのだろう。
次号のWSDのヘスス・スアレス氏の記事に注目!(笑)