まず,余談のほうから片付けてしまいますが,

http://ameblo.jp/kazuaha63/entry-10463443751.html

は,この一連の作業で作ったものです.



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「3次元双曲幾何学=5回三つ編みの組み紐から作った結び目」というメモをサーストンからもらったとして,あなたはこのナゾをとくことができるでしょうか?もともと何のヒントもないのですが,「双曲多面体の空間充填であって,そのタイリングの群で空間を割ると5回三つ編み結び目のかたちの錐が得られるようなタイリングを探せ」が解くべき問題です.(この問題設定すら与えられてなかったわけです.)


ずいぶん考えたのですが,これはどうしても分からなかったので,サーストン本人に事情(ミヤケスタジオでレクチャーをしていること)を話して,答えを教えてもらいました.切頂12面体に10本の筋をいれて,その筋が合うように充填することができます.これが「5回三つ編み結び目」になっていることをわかるのはちょっと難しいですが,立体の現物があればそれほどむつかしくありません.

サーストンはスナッピー(3次元双曲幾何のソフト)をいじっていて偶然見つけたと言っていました.(結構自慢してました(笑))「ミヤケスタジオの人たちにそのイラストは送ってあるんだけどね」と言って僕にも「切頂12面体に10本の筋」の絵を送ってくれました.


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・・・・・・いや,しかしですね・・・・.サーストンから「3次元双曲幾何学=5回三つ編み結び目」のキーワードと「切頂12面体に10本の筋」の絵をもらったとして,それが何を意味するかわかるのは,フツウは無理なのでは・・・・どれだけ面白い発見であるか,についてですら,僕は数学科の学部生に説明する自信はないです.数学セミナーでだったらかけるかな.大変ですけど.


これをペーパークラフトによる双曲多面体(風)の造形にしたものが,先日紹介した下の写真です.



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企画があれば本にしたいですね.「8つの幾何学入門―サーストンのパズル」なんていうタイトルはどうでしょう(笑)200ページの単行本くらいにはなりそうですね.


話は前後しますが,次回はミヤケスタジオのスタッフの前でレクチャーした話です.