信太山の森にゆくと、池があり、

近くには神社や寺院がある。

 

信太の森の神社

 

 

信太森葛葉稲荷神社(大阪府和泉市葛の葉町1丁目)

 

信太森神社の正式名は、信太森葛葉稲荷

神社。

約1000年余前

恋しくば、尋ねてきてみよ 和泉なる

  信太の森の  うらみ葛野の葉 

 

の歌とともに葛葉伝説の舞台として知ら

れている。

 

クスノキ「神木」(樹齢2000年)

神社境内のクスノキ。このクス(楠)の木

は地上から約1mで2本に分かれ、樹高21

mある。

 

 

 

幹は何らかによって失い、根元から新た

に2本の芽が出て成長したのだろう。

神社の由緒では平安時代、花山上皇(96

8-1008)が熊野詣の際に「千枝のクス

」と名付け、樹齢は2000年とも伝えられ

ている。

 

 

 

 

現存する2本の幹は、樹冠の大きさ(枝張)

は直径20mほどで、単木と仮定すると、直

径3m、幹回り9mのクスノキとなり、新た

な出芽以後の700年前後の樹齢になる。

 

 

 

 

信太森神葛葉神社(伝説)

(安倍晴明と阿部王子神社・阿部清明神社)

ときは千年前にさかのぼる。

阿倍野の阿部保名。保名は家名再興のため、

信太(しのだ)明神へ参る。その帰路、追

う狩人から白狐を隠し、狩人に責められ傷

を負った保名、狩人が去ったあと、ひとり

の女があらわれ、保名を介護、籠を雇い阿

倍野へ送りとどける。

ある日女が、葛の葉が見舞いに来、やがて

ふたりは離れられぬ仲となる。

一緒に暮らし晴明ができる。晴明が6歳の

とき、母の本当の姿を見る。葛の葉は子に

宝玉を、夫への形見の一首を残す。

 

阿部王子神社

阿倍野王子社は熊野三山の末社。

熊野神社の分霊社である九十九王子のひと

つ。

平安時代に空海により再興される。(826年)

 

 

阿部王子神社(大阪市阿倍野区阿部野元町)

 

安倍晴明神社

安倍晴明神社は阿部王子神社の北約50m

にあり。

阿部王子神社の飛び地境内社・末社で、

創建は花山法皇の命により寛弘4(10

07)年。

 

 

安倍晴明神社(大阪市阿倍野区阿部野元町5-16)

 

信太森葛葉稲荷神社

元明天皇のとき、和銅元(708)年に信

太森の神木を神体とした祭事がおこなわ

れる。(神社の縁起)

花山上皇(968-1008)が熊野詣の際

に「千枝のクス」と名付けられる。

 

葛の葉(神社の社紋)

夫への形見の一首。

恋しくば 訪ねてきて見よ 和泉なる

    信太の森の うらみ葛の葉

 

うらみは葉の裏と懸けている。これに

より社紋は3枚の葉の内左右2枚が裏

葉になる。

 

 

葛の葉

 

葛はマメ科のつる性多年草。

山野に生え、葉は3枚からなり、秋に

紅葉色の花をつける。秋の七草のひと

つ。

つるの繊維は、くず布の原料となる。

和泉市にかつて弥生時代と呼ばれる

住居跡の遺跡がこの周辺の地域で発

掘され、神社や寺院がある。

遠い時代のときを感じさせてくれる

信太の森の木々

信太の森は謎につつまれている。

人びとはどういう暮らしをし、生き

てきたのだろう。

 

 

 

 

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