最近爆発的なブームになっている唐揚げ専門店、発祥の地は大分県の中津市や宇佐市といわれている。この両市に限らず大分県は唐揚げが食文化として定着していて、唐揚げ一本で商っている専門店の老舗が各市町村に見られる。豊後竹田の「竹田丸福」は、仕出し料理がルーツの創業50年あまりの老舗で、からあげをはじめとり天、チキン南蛮などの鳥系惣菜を各種扱っている。

人気メニューは鳥足を1本丸ごと揚げたからあげで、注文ごとに揚げるので15分ほど時間がかかる。中津の唐揚げはニンニクや醤油などタレにこだわっているが、こちらは塩味ベースのシンプルな味付け。部位は柔らかでプリプリな食感のモモのほか「ハネ」という部分が人気で、手羽先や手羽元の肉の濃厚さ、さっぱりしたササミ、歯応えある胸肉など、様々な味わいと食感を一度に味わえる。

テイクアウトしてホテルでいただき、骨を握ってかぶりつき、顔じゅう油ベタベタになりながら骨までしゃぶる、豪快な食べ方で堪能した。チェーンやコンビニの唐揚げにはないワイルドさこそ、ローカルな専門店ならではの醍醐味である。