本日は、昨日行けなかった軍港関係の見どころを巡った。朝イチで訪ねた佐世保空襲資料館は、トンネル市場の防空壕跡の直上にあたる旧戸尾小学校の校舎内に設けられている。基地や軍事産業が多かった場所柄、佐世保は相当な爆撃を受けており、空襲の記録以外にも関連する戦争遺産が多数紹介されていた。

海自佐世保資料館はセイルタワーの別名もある7階建てのビルで、明治から昭和の諸戦争にまつわる海軍関連の展示を各階に分けて紹介。それぞれに艦船や艦隊陣形の模型が配され、日露戦争では横須賀に保存展示されている戦艦「三笠」、太平洋戦争では戦艦「武蔵」や空母「赤城」の精密模型なども。海軍食漫画『艦隊のシェフ』の舞台である陽炎型駆逐艦も見られ、作品のリアリティが伝わってきたような。

海自のコーナーでは護衛艦「くらま」の艦橋を再現した操舵シミュレータが目をひき、空母化が噂される護衛艦「いせ」など佐世保基地所属の艦船の紹介や、現在稼働している主要兵器の説明も。煙突ミサイル的なアスロック魚雷や長距離弾道ミサイルのハープーンなど、今度はかわぐちかいじ先生の原潜シミュレーション大戦漫画『沈黙の艦隊』で目にした兵器で盛り上がってしまった。

もう一つ、佐世保港をひと回りする軍港クルーズにも乗船。佐世保にはアメリカ第7艦隊が駐留、この日は空母型の多目的艦である強襲揚陸艦「アメリカ」ドック型揚陸艦の「アシュランド」が海上から見られた。それに並んで海自の立神岸壁には護衛艦「はるな」と「ちょうかい」、向かいの倉島岸壁には「じんつう」と「ふゆつき」「うみぎり」のラインナップ。両軍は共同で作戦行動をすることが多く、揃い踏みする様はまさに国防の要の象徴的な姿、と船長さんの説明に力が入る。

艦船のほかにも佐世保重工業ドックのクレーン群や海自の基地エリア、さらに貯油・弾薬補給施設など米海軍関係のオフリミットエリアまで説明され、ネットに出してはいけない機密とか大丈夫か、念のため船長さんに確認してしまうほど懇切丁寧だった(この日は機密保持に引っかかる艦船は入港しておらず、撮った映像も聞いた話もすべて出してOKとのこと)。佐世保港の入口まで往復するので所要1時間と長いが、海風に吹かれ多島美も眺められ快適なクルーズだった。