
高岡大仏は、1907年から26年がかりで作られた、銅製の大仏。高さ15.85メートル、重さ65トンで、奈良と鎌倉に並び日本三大大仏に称される。初代と二代目の木造仏が消失したため、伝統産業である鋳物の技術を結集して造られた仏様。参道の奥には、背に丸い円光背を背負い、御尊顔を見上げると微笑んでいるようにも見える。
台座の中には正面に阿弥陀三尊と脇侍の諸仏が配され、ぐるりと一回りできるつくりとなっている。見ものは杉の巨木「七本杉」の伐採木をキャンバスに用いた、仏画13作。高岡城の築城前から自生していた、まさに高岡の御神木。また最奥には大火での焼失を免れた、二代目高岡大仏の仏頭が安置されている。
左右に備えられた千羽鶴は、なんと銅板を折られたもの。板金加工の技術で折り紙のように折ったもので、奉納まで2年がかりの労作である。