駅前広場には、南口にはかの神話でゆかりの大国主命と白うさぎ像が、北口には鳥取商工会議所「鳥取駅前に名産二十世紀梨を育てる会」が植樹した、ミニ梨園がある。袋掛けや摘果もあり、なかなか本格的だ。地下道の謎のキャラクター・トットリー氏は、鳥取市の不思議を探す市公認のキャラクターなのだとか。地下道を上り、鳥取駅前商店街の開閉式の大屋根と芝生広場「バードハット」から、市街の散策をスタート。イベント広場やベンチのある通りを行き、レトロな文具店ビルを曲がり民芸館通りへと入って行く。

3つ並ぶ民芸関連のうち、たくみ工芸店は鳥取民藝の父・吉田璋也が昭和7年に始めた、日本初の民藝店だ。山陰の民藝を中心とした各地の手仕事を扱っているおり、店内では鳥取の窯元の作品や工芸品を販売。因州・中井窯、延興寺窯、山根窯など、鳥取を代表する窯元の器をまとめてみられ、陶芸好きにはたまらない店舗である。隣接の漆喰仕上げの土蔵風の作りの外観は、鳥取民藝美術館。吉田璋也がプロデュースした新作民藝や、コレクションした日本・朝鮮・中国・西欧の古い時代の民芸品を展示している。

並ぶ土蔵造りの建物も圧巻だが、傍の童子地蔵堂もちょっと神秘的な建物。無縁の子供を祀る地蔵の堂で、風合いが柔らかく優しい地蔵が、色ガラスの光の中に反射する。

鳥取の民芸の拠点的なゾーンを見たら、市街へと向かいましょう。