
西寄りの園地を抜けたところには、レンガ貼りの洋館が。茨城県三ノ丸庁舎はもと県庁の建物で、昭和5年に建設された近世ゴシック建築様式の洋館である。裏玄関から入ると御影石貼りのホールに重厚な扉の先に、シャンデリアと時計がクラシック。タイル張りの壁面の廊下に、時代を感じさせる。水戸観光コンベンションの事務所を抜けると、正面側の大理石の階段が豪壮。シャンデリアと時計などの調度は、裏玄関と対照になっているのが興味深い。茨城県に残る明治以降の洋風建築物では最大規模のものだそうで、正面から見たら御影石の車寄せに塔が威風堂々としている。
三ノ丸西側空堀は、当時の姿をとどめる水戸城の代表的な遺構。城の外堀にあたり、ここを境に城内と城下町を区分していた。通りを直進すると、駅前からの国道50号の銀杏坂へ。沿道の大イチョウが名の所以で、市街中心部の大工町に向けて、上りになっている。
徳川家康を祀る社に、個性派門前商店街も歩いてみましょう。