尾道訪問時におみやげで頂戴した、酔心五割磨き原酒×たこもみじ。現地でお目にかかった顔ぶれを思い出しながら飲むなら、酒どころの絶品銘酒とローカル餡なもみじ饅頭の、このコンビが似合う。

久々に手にとった桐箱入りの酒に、恐れ入りながら蓋を開き紐を解き。キャップを開けた途端に漂う力強い香りは、本格派のクオリティを予感させる。椀に注ぐももどかしく、スッと含めば米香の鋭さ。軟水仕込みのあたりのゆるやかなあたりに、研ぎ澄まされた甘さが腑に染みていく。チーズあんにタコの粒々入りと、もみじの中身はまさに酒肴のゴールデンコンビ。飲んでかじればそこは広島、三原の湾と多島美が揺らめく一期一会。

レギュラーバージョンのもみじ饅頭に、千福の冷酒ボトル。家族のみやげにそれぞれ用意はあるから、桐箱の銘酒と珍味もみじは、しばらくの楽しみに戸棚の奥へちょいキープか。一献一品の小さな酒宴、こっそり天下泰平なり。