
竹原は安芸の小京都の名の通り、格子に白壁の街並みが重伝建地区に建ち並ぶ。入母屋造りに妻入りと平入りの屋敷が混在、虫籠窓や千本格子などの意匠は、塩田で栄えた往時の名残をとどめる。清水の舞台を模したという、高台の普明閣から見下ろすと、瓦屋根がまるで波のよう。
お昼は農家レストラン西野にて、名前からして名物の筍料理を味わった。その名も「たけめし」は、タケノコを使った押し寿司とちらし寿司が入るのが決まり。シャックリ爽やかな歯ごたえにほのかな青い香り。瑞々しく甘い地ダコも、たけめしの必須アイテム。
小雪も舞う寒い日だったが、町並み散歩に地場産料理で、瀬戸内の春を穏やかに感じさせるひと時だった。