朝市の一角にある「茶夢」にて、サッポロクラシック中瓶×ホタテのキムチ和え。朝飯がわりに駆け込んだ市場食堂の第一品は、朝ビールと合わせシャキッと刺激的なこのコンビが馴染む。

原色鮮やかな一片をつまむと、貝ひもらしいシャックリさ。かむごとに出る味に、甘ったるめのキムチだれがかぶり、思わずクラシックのグラスをキュッ。続く貝柱や卵のホコホコさにもキムチだれがかぶり、またまたグラスをクッ。ホタテと出合い膨らむ唐辛子のうまみに、おめざのビールが染み入る一期一会。

観光朝市にありながら、庶民的な食堂は居心地よく、親父さんの薀蓄も料理の味を深くする。ああ自分は朝っぱらから、市場食堂で飲んだくれているなあ、と、自虐自賛の至福の時。一献一品の小さな酒宴、今朝から天下太平なり。(130514)