
取材に出ると、食べ物は魚やご当地グルメに偏りがちで、二日目の昼あたりからお腹の減り具合が鈍くなりがちだ。今回も昨日から今日の午前中にかけ、食取材は宇部の魚介が中心となり、栄養のバランスがあまり芳しくないよう。
するとありがたいことに、昼食は宇部興産の石灰石鉱山への途中、宇部市郊外の「農家レストランつつじ」に立ち寄ってとなった。直売所と温泉を併設した施設の、楠こもれびの里にあり、好きなおかずをトレイに取っていき最後に会計する、大衆食堂方式なのが楽しい。
天ぷらコーナーからはシイタケ串にさつまいも天を。小鉢からは青菜の白和えに揚げ出しナス、おにぎりは高菜とサケを選び、ついでに地卵のだし巻きも。最後に味噌汁もつけて、しめて1100円ほど也。シイタケは原木栽培で、山の香気が際立つ爽快さ。「高糸」という品種のサツマイモは、栗のように濃厚に甘い。揚げ出しのナスはふっくらした実以上に、パリパリの皮が絶品。おにぎりの高菜の塩加減も程よく、具だくさんの味噌汁とともにきれいにいただき、ごちそうさま。
好みで料理を選べるため、肉と魚まったくなしの野菜めしとなり、満腹ながらも体は軽い。気分は畑仕事後の農家ごはんといった印象で、いざ午後のもうひと働きといくか。