『早稲田大学での講演』 | 神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝 

神即〈いのち〉、〈いのち〉即感謝 

神とは〈いのち〉であり、それへの感謝が信仰だ。あらゆる違いがあっても、それは闘争の理由とはならない。我々は等しく〈いのち〉を生きているからだ。その理解こそが、新しい文明の思想軸となる。

早稲田大学には何かのご縁があるのか、ときどきお声がかかり、講演させてもらっています。今回のテーマは「記紀神話と熊野」でしたが、さすが都内の名門私学というだけあって、キャンパスにも活気があるし、多くの人が聴講に来て下さいました。拙著『エロスの国・熊野』(法蔵館)や『死と再生の原郷・熊野』(ソニーCDクラブ)で、私は熊野のことを「魂の折り返し点」と呼んでいますが、戦後日本も、そろそろ折り返し点に差し掛かっているのではないでしょうか。古い精神遺産を大切にし、物質的に豊かではなくても、幸せに生きる道を見出さなくてはならないような気がします。

日々新た