あれからどれくらいの月日が流れただろう
人間らしい立ち振舞いにも慣れて
生活にも適応出来るようになった
彼女も安心しているようで
今では毎日ピアノの練習に打ち込んでいる
今のままでも充分なのに
彼女の向上心の高さには感心する
毎日が幸せだ
それでも気掛かりな事がある
人間になって分かった事なのだが
人間には救い用のない程に悪いのもいて
犯罪を平気で起こす輩がいるのだ
龍神さまの話によると
どうやら彼らは人間ではなく…
邪悪な者が人間に姿を変えていると言う
それを聞いた僕は何の因果か
その翌日に犯行現場に出くわしてしまった
その時に僕は気付いてしまった❗
確かに違う❗こいつ❗人間じゃない❗
僕の存在に気付くと
醜悪な生き物に変化し
僕に襲い掛かってきた❗
ヤバい殺られる❗
その瞬間
僕は物凄い力で
その醜悪な生き物を手で払い除けると
その身体がバラバラになって
吹き飛んでいった
その醜悪な生き物は死ぬ間際に
僕の事を伝説の龍人族と言っていた
龍神さまは
僕にこう言った
「貴方には言っていなかったけど、人間に生まれ変わった時に備わっていた能力がもうひとつあったの。それが今の能力…彼ら魔族は遠い昔から変身した貴方を龍人族と言って恐れていたの。」
龍神さまは僕に必死に語りかけてくる
「時代に関係なく彼らは何度でも蘇ってくる。だから貴方に協力して欲しい。私と共に人間界を守って欲しいの。」
僕の前世は犬だったし…
龍人族とか昔のこと云々は
よく分からないけど
ハッキリと言えることは
あの醜悪な生き物は、まだ沢山いて彼女にも危険が及ぶかもしれない。
それだけは防がないと…
もう悠長な事は言ってられない❗
僕は決心した
龍神さまから授かった力で
僕が彼女と人間界を守ると❗
それに僕は龍人族じゃない
魔族が勝手に名付けただけ
龍二と言う名前があるんだ❗
僕は誓う❗
これからは魔族ハンター龍二として
奴らを倒す❗