インビクタス | Footie life

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Kayoko Shimada

2月5日から公開される映画「インビクタス 負けざる者たち 」の試写会へ行ってきました。


1995年のラグビー南アフリカ大会が舞台となることもあり、ラグビーファンの間で話題となっていますが、クリント・イーストウッドが監督、モーガン・フリーマンやマット・デイモンが出演していることもあり、当然、ラグビーファン以外からの注目も非常に高い映画です。
島田佳代子のFootie life☆
上映前にはジョン・カーワンヘッドコーチのトークイベントもありましたが、試写会にはラグビーファンではなさそうな方々も多く、司会進行を務められたアナウンサーの矢野さんも、分かやすくフォローされていらっしゃいました。


一言で感想を伝えるとしたら「感動しました」です。そして、これが事実だということに驚きました。かなり細かい部分まで忠実に再現されているようです。


鑑賞後に帰宅した私は、真っ先に「アパルトヘイト」について調べました。


もちろん、アパルトヘイトという人種隔離政策のことは学校で習ったり、聞いたことはありますが、詳しくは知りませんでした。また、遠い過去の話だと思ってしまいがちですが、アパルトヘイトが廃止されたのは、1990年代前半。


レストラン、ホテル、列車、住居などは全て白人と白人以外に分けられ、人種の違う男女が結婚することが禁じられているのはもちろん、恋愛しただけで罰則を受ける・・・・。信じられないけれど、南アでつい最近まで行われたいたことです。


ネルソン・マンデラは、反アパルトヘイト運動により逮捕され、30年近くも投獄されていました。


保釈されたのは1990年のことで、その後1994年に行われた南ア史上初の全人種参加選挙で勝利し、大統領に就任しました。


1990年といえば、サッカーW杯のイタリア大会・・・ガッザが涙を流していた頃ですし、1994年といえば、アメリカ大会の頃・・。そう考えるとホント、つい最近です・・。


この映画はその頃のお話です。映画は、1本の道路を隔てて、白人の子どもがラグビー、黒人の子どもたちがサッカーをしているシーンから始まりました。


南アにおいて、ラグビーは白人のスポーツ。まさに、アパルトヘイトの象徴であり、南ア代表=スプリングボックスの試合でも、スプリングボックスを応援するのは白人だけ。黒人は対戦相手を応援するのが普通だったそうです。


私はラグビーファン歴が短く・・・・当然、1995年のW杯も観ていないし、当時のこともよく知りません。W杯を開催したことは知っていたけれど、それがアパルトヘイト廃止直後であったこと、また、その当時のラグビーが南アにおいてどんなものであったのかなど、知りませんでした。


1995年、地元開催となったラグビーW杯南ア大会で、国家の恥とまでいわれていた(そこまで弱小だったとは思いませんが・・・・)スプリングボックスが初出場で初優勝を飾り、人種は関係なく喜び合います。


「インビクタス」とは、マンデラが投獄中に心の支えにしていた詩の題名で、”征服されない”の意味だそうです。


「私が我が運命の支配者、我が魂の指揮官」


スポーツの持つ力の凄さ、そして諦めなければ、どんなに不可能だと思われていることでも、実現できるということを改めて教えてくれる感動作品です。


2月にはJ SPORTS で、1995年ラグビーW杯決勝「南ア VS ニュージーランド」が放送されるそうなので、実際の試合を観てから、再度、今度は映画館で「インビクタス 負けざる者たち」を観たいと思います。


今年は南アでサッカーのW杯も開催されます。大勢の日本人サポーターが南アへ行かれると思います。行く前に必ず観て欲しい映画です。以前、元日本サッカー協会会長である長沼健さんにお会いしたとき、この決勝戦を実際に現地でご覧になった時の話を伺いました。


http://ameblo.jp/kayorita/entry-10041912580.html



別にラグビーファンのために向けて作られた映画ではないので、ラグビーのルールなど、一切分からなくても、当然感動できますのでご安心を!


オススメ度星星星星星星星星星星