日本語では、英語の Developmental disorders を「発達症群」ではなく「発達障害」と訳したため、「一般的なパターンと異なる」という本来の意味が、「個人の欠陥」というマイナスイメージで受け取られがちです。


しかし、それは誤解です。

 

進化医学的な観点からは、現在「発達障がい」と呼ばれるASDやADHDなどの特性に関連する遺伝子が、進化の過程で淘汰されなかったのは、「人類が生き延びるために必要だった特性=強み」だったと考えられています。

 

実際に、ASDの遺伝率はおよそ70〜90%、ADHDの遺伝率は約70〜80%と推定されています。


つまり、発達障がいは突然現れるものではなく、「良い面と悪い面がある、生まれもった特性」なのです。

 

ただし、どちらも複数の遺伝子が複雑に関与しているため、遺伝していても症状が出ないことがあり、逆に親に症状がなくても子どもに現れることもあります。

 

大人になってから症状が表れるのは、生まれながらに持つ特性と、その人の仕事や生活環境とのミスマッチによるものと考えられています。

 

ですから大切なのは、自身の強みと弱みを理解し、弱みを補いながら強みを伸ばせる環境を整えることです。

 

以前のブログでも触れましたが、世の中には自らの発達特性を公表している著名人が多くいます。

 

2025年1月から始まる新講座「大人の発達障がい食環境支援士」では、特性に合わせた環境の整え方を、理論と実践の両面から学ぶことができます。大人の発達障がいを正しく理解し、困りごとを減らしながら、強みを活かして自立できる生活環境づくりと、簡単に取り入れられるレシピを学べる講座です。

 

10月15日朝9時から無料Zoom講座で新講座の紹介をします。興味のある方は、栄養環境事務局にお問い合わせください。