薄毛・抜け毛の原因には、遺伝や加齢、ストレスなど色々ありますが、ただ単に鉄分が不足するだけでも起こるってご存知でしょうか(参考サイト)?
男性型脱毛症(Androgenetic Alopecia:AGA)や女性型脱毛症(パターン脱毛)の患者さんも例外ではありません。血液検査をすると貯蔵鉄(血清フェリチン)が低い、つまり鉄分欠乏症であることが多いそうです。
鉄分不足による薄毛の特徴は、抜け毛が増え、毛の成長速度が遅くなることです。なぜそうなるのかは、はっきりとは解明されていませんが、次のような要因が考えられています。
- 鉄分が不足すると血中のヘモグロビンが減るため、頭皮が酸素不足になる
- 鉄は細胞の成長を促す酵素(ribonucleotide reductase)の構成要素なので、不足すると毛の成長も遅くなる
- 鉄分が不足すると毛包から鉄分が奪われて機能が阻害される
- 代謝のスピードが速い皮膚、爪、髪の毛は、鉄分不足のダメージが起こりやすい
鉄分不足による薄毛は年齢や性別に関係なく起こります。これまでにも書きましたが、鉄分は吸収が悪いので多くの人が不足がちな栄養素です。鉄分不足になりがちなのは、
- 食が細い高齢者
- 偏食の子ども
- インスタント麺やコンビニおにぎり、菓子パンに頼りがちな単身者
- ベジタリアン・ビーガンなどの菜食主義者
- 体重を気にして肉類を食べない女性
- 朝はパンだけ、昼は麺類、夜はご飯がすすむおかずで炭水化物方な食生活の人
- 胃薬を服用している人(鉄の吸収が阻害されるので)
女性の薄毛は年のせいと思われがちですが、鉄分補給で改善するケースもあります。男性でも、忙しくて適当な食事で済ましていると20代でも薄毛が進行します。
肉、卵、魚などの動物性食品には微量であっても吸収しやすい鉄分(ヘム鉄)が含まれているので、毎食何か食べると鉄分補給に役立ちます。
もしサプリメントを選ぶなら、ヘム鉄タイプでタイムリリース型、鉄分吸収を助けるビタミンC入りがおすすめです。飲むタイミングは空腹時でお茶やコーヒー、牛乳を避けて水で服用ください。というのは、お茶やコーヒーに含まれる成分や牛乳に含まれるカゼイン蛋白が鉄と結合して吸収できなくなるからです。
鉄不足になる理由と鉄分補給の詳しい方法は以前のブログを参考しにてください。