Adapted from CDC website.

 

最近、厚労省が乳児向けロタウイルスワクチンの定期接種を来年10月から原則無料化するニュースが流れました。危なくないの?必要なの?効果は?などの声を聞きましたのでちょっとまとめてみました。参考にしていただければ嬉しいです。

 

ロタウイルスは新生児から5歳以下の子供を中心に冬場から春先にかけて流行し、発症すると激しい下痢やおう吐などから脱水、ケトーシスを引き起こし、最悪死亡することもあります。

 

下痢とおう吐は子供の体力を奪い、腸内環境を砂漠化し、別の感染症にかかりやすくなります。必要な栄養素を吸収できないことから発育・発達が遅れます。

 

世界的に見ると、2013年だけで5歳以下の乳幼児215,000人がロタウイルス感染で亡くなりました。

 

感染力が強いので、日本ではほとんど全ての子どもが就学前に感染していると考えられています。厚労省の統計データによると、就学前の子どもの約半数がロタウイルス感染症で小児科外来を受診、その数は年間80万人ぐらいで、そのうち15~43人に1人(26,500~78,000人ほど)が入院していると推計されています。

 

アメリカでは、2006年から定期接種が始まり、今ではロタウイルスはほぼ撲滅したと考えられています。CDC(アメリカ国立疾病対策センター)のデータによると、定期接種以前は年間に約40,000-50,000人の乳幼児が感染症で入院していました。つまり、ロタウイルスワクチンの定期接種はとても有効であることがわかります。

 

最も感染しやすいのは、生後3ヶ月から3歳までの乳幼児ですが、感染性した子供のお世話をする保護者、その人たちの同僚で体力が落ちている人、免疫力が低下した高齢者など、乳幼児以外にも感染が広まる可能性があります。

 

一人が感染すると全員が危ない

 

現在ロタウイルスが日本で蔓延するのは、ワクチンが高価なためです。この定期接種無料化は、次世代を担う子供たちだけではなく、高齢者の健康寿命も延ばす効果があると期待しています。