新学期を控えたこの時期には、子どものうつ病が増える時期だと聞いています。皆さんは、「不安・うつ」が睡眠と関連していることはご存知でしょうか?

 

現在執筆中の、日本での資格認定講座、「栄養環境コーディネーター」の第2版のテキストの中で、「ティーンエイジャーの睡眠」について書いているところに、「子どものうつ」のニュースが飛び込んできたため、ここに書かせていただくことにしました。

 

誰にでも十分な睡眠はとっても重要ですが、思春期の子どもにとって、寝不足はとんでもない結果を引き起こす可能性をひめています。

 

どの国でも、思春期の推奨睡眠時間は8−10時間です。しかし、東京大学等による中高生2万人を対象にした調査では、日本人の子どもの平均睡眠時間は、中1男子7.9時間、女子7.5時間、高3男子6.8時間、女子6.6時間でした。

 

つまり、学期中の中高生の睡眠時間は、「うつ・不安」が懸念されるほど短い!ので、自律神経のバランスが壊れてしまいやすいのですね。

 

10代の脳は、総合的判断や衝動の抑制、行動結果予測などの機能を果たす部分の脳(前頭前野)がまだ未成熟な反面、感情を司る脳(扁桃体)は大人並みに発達しています。

 

そのため、子供達は論理ではなく、気分で行動を決める傾向があります。つまり前頭前野が未発達な中高生は、気分が乗らないことは、たとえ自分のためになると理解していてもやらないのです。逆に、よくないとわかっていても、感情のままに色々とやらかしてしまうのです。

 

 

悪いことに、生体リズムも「夜型」になるので、夜中過ぎまで起きて、朝は寝不足で不機嫌なまま学校に行く傾向にあります。

 

中高生は、生物学的に早起きが苦手なのです。

 

「遅寝早起き」の生活で睡眠不足が慢性化すると、扁桃体の活動がさらに活発化し正しい判断ができなくなります。イライラしやすく、暴言や暴力、衝動的な行動をとる危険性が増し、うつなどの心身症のリスクも高まります。

 

この傾向は「夜食」で悪化します。
夜遅くまで勉強する我が子に何か食べさせたい気持ちはわかります。でも、夜食は生体リズムを壊し、睡眠の質を低下させます。

 

生体リズムを守るためには、毎晩12ー14時間程度の食べない時間を維持する必要があります。極端な例では、夜12時にラーメンを食べて、朝7時に朝食を食べると、身体の休み時間はたったの5時間、体調を崩して当然です!

 

腸内微生物も毎日12−14時間の休みが必要です。それ以下だと、気持ちを穏やかにする神経伝達物質が作れなくなり、子どもはさらにイライラしてしまうのです。

 

新学期まであと数日あります。少しでも子どもたちが楽しい学校生活が送れるために、睡眠の質を上げる習慣を以下に書きました。参考にしていただけると嬉しいです。

 

1)    朝は日光を浴びる。
2)    夕方に仮眠をしない。
3)    適度な運動を習慣づける。
4)    ぬるめのお風呂に入る。
5)    夜食は食べない。塾の日は、食事は2回に分けるなどの工夫をする。
6)    寝室を暗くする。
7)    布団の中でデジタル機器(スマホ、ゲームなど)は使わない。
8)    週末に寝溜めをする習慣を作らない。