先日は、
にて三平方の定理について書きました。
中学校の数学では、累乗が登場するので指数を扱うことになりますが、
【 累乗 】
1に対して同じ数を複数回掛け合わせる処理を
■ 掛け合わせる数
■ 掛け合わせる回数
で示したもの
になります。この時に
のような形になるわけですが、コレを変数で示すと
のような形になります。これが、累乗になりますが、中学校のカリキュラムでは、二次式も登場するので、二次関数も扱うことになりますが、幾何学の分野では、三角形の辺の長さの法則を示す 【 三平方の定理 】 も学習します。
(t)三平方の定理
三平方の定理は、ピタゴラスが発見した定理なので、ピタゴラスの定理とも呼ばれることもありますが、
で求めることが出来ます。各辺の長さは両辺に同じ値を引けば算出できるので、
のようになります。この考え方ですが、
のような処理になります。等式の場合、
が成り立つわけですが、この場合、変数校が異なる場合でも結果は同じなので、
が成立します。その為、変数bの構造が加算の構造であっても両辺に同じ処理を行えば等式は維持されるので、加算の状態から一つの項飲みの状態にする場合には片方の項を両端に対して減算を行うことで式の変形を行うことが出来ます。
この三平方の定理ですが、二乗の形の物が等式として成り立っているので、この公式では、正方形の面積の等式と考えることが出来るので、
■ 一辺が斜辺の長さの正方形の面積
■ 一辺が底辺の長さの正方形の面積
■ 一辺が高さの長さの正方形の面積
が存在し、
の様な関係性が成り立っています。
中学校の数学では、特殊な比率の三角形が登場しますが、
■ 1:1:√2
■ 3:4:5
のようなものがありますが、最初のものは正方形を対角線で二分したものになります。これを三平方の定理に当てはめてみると、
の形に変形してから、上記の方法で平方根を求めると辺の長さを算出することが出来ます。
三平方の定理は直角三角形の辺の長さの比の法則を用いて変お長さを求める方法になりま菅、この方法だと、角度などを出すことは出来ません。その為、【 2辺の長さが判っている場合に距離を求める事が出来る公式 】 になります。現実世界は直線ではなく空間ですが、この空間を移動する際には平面図で考えることが出来るので、座標平面を基準に考えた場合だとこの距離だけの考え方だと不都合がでます。というのも、 【 方角の概念が存在しない 】 からです。
三平方の定理みたいに距離が解って、別の方法で角度も求めることができれば、方角と距離を求めることができるようになるわけですが、コレを可能にしているのが高校で登場する 【 三角関数 】 になります。この基本となるのが直角三角形の特性に限定して使用する 【 三角比 】 になりますが、この図形の法則も符号を付けて反転させると座標平面上の別の場所でも使用できるのですが、 【 円周上の座標を直角三角形の頂点として使用する 】 ことでそうした煩雑さをなくして、簡素な式で同じ効果を終えるようにしたものが三角関数になります。
高校の数学Iで三角比が登場するのですが、ここで三平方の定理と比率の決まった三角形を使って三角比の証明をしてそれが正しいを事を確認した後にカリキュラムが進むことになりますが、平面のベクターグラフィックでの座標制御をする際には三角関数は結構使えます。位置関係を考える時に三角関数は
■ 角度
■ 2辺の比率
で特定の値になるような構造になっているので、その法則性から式を変形すると、角度を求めることが出来ます。なので、
■ sin
■ cos
■ tan
を用いると、ベクトルの大きさを求めることが出来ます。つまり、スプライトの重心を出しておけば、2つのスプライトの距離の判定を実装することが出来ます。コレに対して、角度を求めるときには、
■ arcsin
■ arccos
■ arctan
を用います。角度が出るということは、向きの取得になりますから、角度の変化を逆三角関数で指定すると追尾や逃走のような処理を実装することができるようになります。ちなみに、
■ sinθ = x
の時に、逆三角関数では、
■ arcsinx = θ
が成り立ちます。
フェルマーの最終定理
三平方の定理は前述ような形になりますが、この式の特性は二乗でしか成立しません。つまり、指数が3以上になると成立しないのですが、この事はピエール・ド・フェルマーが証明していたのですが、この内容は覚書のように証明師のものが書かれていなかったので、数学者が解明することになります。
フェルマーは裁判官の傍ら趣味で数学を行っており、数々の定理を走り書きのような形で書き記しており、その記述が没後に見つかるのですが、その内容を数学者が証明した結果正しいことが確認されていたのですが、ただ一つの問題だけは解明することが出来ませんでした。それが、 【 三平方の定理の構造は指数が3以上の状態では成立しない 】 というものです。
三平方の定理は、先日書いたように 【 面積の関係性 】 として考えることが出来るのですが、指数の変化でこれが成立する場合、 【 多次元化が可能 】 ということですから、現実世界で空間座標上に再現できる、立方体でも成立するはずです。
実際に、
が成立しているはずですから、指数が増えても成立するのであえば、問題なく解は一致するはずですが、正方形を対角線で二分してできる直角二等辺三角形の指数を増やしてみると、
のように等式が破綻します。つまり、基本図形である直角二等辺三角形ですら、この状態ですから、他の図形では成立しないこtが確認できます。これは、 【 現象 】 として確認できるのですが、 【 なぜそうなるのか? 】 は解りませんから、数学ではこの証明が必要になります。この現象としてはすぐに発見できるものについても、数百年の間解明されないものとして存在していたわけです。
コレに似た内容は物理の世界にも存在するのですが、ピンホールカメラの現象として暗室を用意して小さな穴を開けると、反転した像がアンじつの壁面に映し出される現象は紀元前から知られていたのですが、こレがなぜ成立するのかは紀元後になってからですから、数千年の間謎のままだたわけです。ちなみの、この現象は墨子の時代に記されている文献やアリストテレレスの問題集の中にも登場しますが、現象として確認できるものの 【 なぜそれになるのかわからないもの 】 は存在していたわけです。
定理や公理と言う名称がついているものは 【 数学的に正しいことが証明されたもの 】 になりますが、物理法則についてもそれと同様に 【 正しいことが署名されているもの 】 になります。
一般的な数学の定理は、その分野を突き詰めていけば解明できるのですが、フェルマーの最終定理については手がかりがなく、最終的に谷山–志村予想という全く異なる分野によって証明することが出来ることになります。ただし、立証後も更に苦難が存在し、最終的な立証はその後に行われるのですが、多くの数学者が挑み解明できずに終わり、一つのピースを掴みことにしか至らず、そのピースを元に別の数学者が継承して先の見えない答えを追い求め、その一つ一つのピースの集積でも届かなかったその答えは、全く別の分野で答えを導き出せるようになっていたわけです。最終的にその答えに行き着く分野もフェルマーの最終定理とは全く異なる分野なのですが、フェルマーの最終定理を解こうとした一人の少年がその道を諦めてその分野に進み研究にを続けていた所、その研究がフェルマーの最終定理を得手がかりになっていることに気づき、幼き頃に目指した夢をもう一度追いかけることになります。そして、その夢は現実になり、最終的にフェルマーの最終定理は証明されることになります。数々の天才数学者を持ってしても解けなかった難問ですが、現在では、成立しない理由もしっかりと解明されています。
このフェルマーの最終定理ですが、これも三平方の定理の延長線上の物からはっせいしたものになりますが、構造的に成立しそうなものでも、実際に数式の構造を元に変化を加えてみると成立しないものも存在します。三平方の定理の構造が二乗までしか成立しないのと同じように、中学校で登場する二次法手式で使用する 【 解の公式 】 も 【 四次方程式までしかない 】 ので、五次方程式以上で使用できる解の公式は存在しません。
指数
三平方の定理では、累乗を使った公式になっていますが、中学校の数学まででは、整数の形で指数を扱うことになっています。これが、累乗になりますが、三平方の定理を使って辺の長さを求める場合、平方根の記号を用いることになるので、
のような形で斜辺を出すことになります。Pythonでコードを書くと、
のような感じになりますが、平方根はmathモジュールのsqrtを使う事になりますが、累乗は組み込み関数で使用できるpowを使用することで数式を作ることが出来ます。コードを実行すると、
のようになりますが、この平方根もべき乗を使うと指数の自由度が高くなるので出来ることが増えます。n乗根は
のように指数部を分数にすると累乗根にするkとが出来るのですが、この形にすると組み込み関数の算術演算子だけでコードを書くことが出来ます。その為、
のようなコードになり、
のような感じで処理を行うことが出来ます。累乗婚は、1/nだとn状根になるのですが、分子がある場合には、仮部に指数がついたものが累乗根になります。形としては、
のようになるので、
のような形で計算することになります。こうした指数の自由度の拡張は高校の数学の 【 冪乗(べきじょう) 】のカリキュラムで学習することになりますが、この内容も中学校で登場する累乗の機能の拡張を行ったものになります。