そろそろ大人のおいしい暮らし 川津幸子 -2ページ目

生ゆばとこごみの炊き合わせ

 

                              生ゆばとこごみの炊き合わせ


  京都に行く友人に頼んでおいた生ゆばがあるところに、思いがけず、ほかの友人から大分のこごみを
もらいました。生ゆばはわさびじょうゆで、なんて手抜きを考えていたのですが、せっかく役者が揃ったので、
炊き合わせにしてみました。
  こごみはさっと塩ゆでにし、おか上げにしておきます。鍋に煮汁を合わせてひと煮立ちさせたら、
2㎝厚さに切った生小巻ゆばを加えて、10分ほどコトコト煮ます。このときの煮汁は、やはり京都風に、
だしをきかせ、みりん、酒、塩、薄口しょうゆで淡く調えたものが合うようです。ゆばが味を含んだところに、
こごみを入れてひと煮し、火を止めて、これも味を含ませれば、でき上がり。
  こんな、ふだんとはひと味違う料理を作ると、その日一日がちょっと上等になった気がして、
気分がいいものですが、今回は、さらにうれしい理由がもうひとつ。実は、天盛りの木の芽は、
わが家のものなのです。去年、山椒の木をいただいたものの、冬の間裸になってしまい、
もしや、枯れてしまったのではと心配していたのですが、季節になって、ちゃんと香りのいい
若葉をたくさんつけてくれました。あー、よかったと、このところ毎日眺めてます。
  ま、結局は食用にするのだけれど、憧れの、「庭の木の芽をちょいと摘んで添える」ことができて、
なんとも幸せです。

訛ってます

 さる4月21日に、NHKひるまえほっとの『かんたんごはん』コーナーで、「簡単牛たたきのサラダ」を
紹介しました。テレビはほんとうに苦手で、できれば自分が出た番組は見たくないのですが、
やはり責任もあるので、いつも最後は覚悟を決めて見るようにしています。
 で、これまたいつも、笑ってしまうのが、訛っていること。つまり、アクセントが変なのです。
福岡県の大川市から、東京へやってきて41年。当初は、標準語を話すのが気恥ずかしくて、
うまくしゃべれませんでしたが、少しずつ慣れ、今は、流暢な標準語をしゃべっているつもりだったのに、
なんと画面に流れているのは、形は標準語ながら、アクセントは九州弁という奇妙な言語。
どうも、緊張すればするほど、めちゃくちゃになっていくようです。
息子は、「お母さんのは、後ろにアクセントがあるんだよね」と大笑いしていますが、
これは一生なおらないかな。いいもん。
 

もう一度、ぼちぼち始めます

  桜も、もう大分散ってしまいましたね。4月になって、新生活をスタートさせた方も多いことでしょう。
かくいうわたしも、2年10か月続いたオレンジページネットの連載『おうちごはんのヒント』が無事に終了し、
今は、ちょっとゆるやかな毎日になりました。
  なにせ、連載中は、毎週火曜日更新、コラム5本、写真も自分で撮るというノルマがあり、それをこなすので
精一杯。連載が始まった当初は、1週終わるごとに「はあーっ、やれやれ」とため息が出ていました。
だからすっかり、ブログに手が回らなくなってしまって・・・・。おっと、これは言い訳ですね。
これからは、折りをみてブログも更新したいと思っています。コジローもはりきっています。
改めて、よろしくお願いします。
  さて、最近の仕事のご報告を少し。今、発売中の『暮らしの手帖』4-5月号の、「辛いカレー、甘いカレー」
という特集でカレーを紹介しています。市販のカレールウを使っておいしく作るチキンカレーや
シーフードカレーのほか、だしのきいた和風カレー、スパイスを自分で調合して作るスリランカ風
鶏ときゅうりのカレーなど、わが家のカレーが総出演。なかでも、フランス料理の、魚のスープをとる
手法をアレンジしたシーフードカレーはおすすめなので、機会があれば、ぜひお試しください。
  もうひとつ、4月から始まった読売新聞朝刊の「食・きほん」のコーナーで、初心者向けの料理ページを
担当することになりました。テーマは、「家庭の和食」。掲載は、毎月第1水曜日で、第1回は4月2日の
「みそ汁」でした。生活部の大石記者の体験(時に失敗もあり)を通して、レシピとこつを紹介していきます。
ちなみに、取材後、大石さんが家庭でみそ汁を作ったら、今までみそ汁には興味がなかった1歳半の
息子さんが、おいしそうに食べてくれたとか。よかった、よかった! 
第2回のテーマは、ただ今協議中。ご期待ください。