11/18相場分析 | 国際経済・為替情報分析

11/18相場分析

調子に乗って三度目のジャブを繰り出したら、あと一歩のところで利益出ず。仕方なく市場動向調査です。

◆中国元問題
スノー米財務長官が「中国に時間与えよ」と発言。
中国高官が為替に付いて協議の噂が流れるも中国当局が否定。
米議会、対中制裁法案の議決延期。
以上三点、中国元自由化延期でドル安要因消失。
ただし20日の米中首脳会談が油断できずとの声も。

なお長期で見れば、スノー長官も釘を刺している通り、米議会は対中赤字に神経を尖らせたままだ。中国としてもWTO加盟のためにいずれはこなさねばならないスケジュール。切り上げは中国政府自身が否定しているので可能性は低い。いきなり自由化というのも唐突なので、次は変動幅拡大で対処するか。それがいつになるか、ちょっと読めない情勢。まずは米中首脳会談に注目。12月2-3のロンドンG7で米国がIMFに対し「中国の為替自由化の遅れを非難せよ」と主張するらしく、すると米国は「そこまでは中国が動かないだろう」と予想している事になり、12月までは動きが出にくいかもしれない。

◆ユーロ動向
何人かの高官がユーロインフレ懸念
米有力情報筋がECB利上げ可能性ありと述べたとかいう噂
ともに利上げ観測→ユーロ高ドル安
ただしユーロ圏足並み揃わず緩和的な金融政策(利率上げず)を支持する声もちらほら、ドイツ微妙に政局不安、フランス暴動に非常体制延長。まだ揺れるでしょう。

◆米国内情勢
各種経済指標は次々と発表されて影響を与えるだろうが、政治イベントではしばらくは動き無いか。グリーンスパン発言もバーナンキイベントもこなしてしまった。先日載せた以下のコメントについても、その後音沙汰なし。

>米国の赤字が解消されない。
>ブッシュ政権が選挙予備戦で敗退。
>従ってドル安誘導による赤字削減を目指すのでは、とのコメントあり。

しかし4,5種類の数値から、グリーンスパン引退とともに利上げが打ち止めになるのではと懸念が広まっている様子もある。利上げ打ち止めになっても過去三回ほどの経験則では打ち止め直後に反落する事は無いそうだが、2006年は米国議会の中間選挙年でトレンド転換が起こりやすいとも言い、すると打ち止め後しばらく上昇してからトレンド転換、というシナリオが書ける。いずれにせよ来年3/28のバーナンキFOMCがキーポイント。

◆日本の情勢
小泉首相が日銀の金融引き締めを牽制したことでしばらく緩和政策は解除できず。
19日、日米首脳会談。米国はドル高容認、日本政府は円安容認で歩調一致。

◆テクニカル
108.75から一連のドル高が始まったとすると、118.44が半値戻し。「半値戻しは全値戻し」で、いったん調整が入り、それから全値戻しを目指すと考える。そま調整がもう入ったのか、これから入るのか、見解わかれる。
16日で上がり始めて以来52日目、一目均衡表の「基本数値」
明19日は55日目でフィボナッチ数値。あれ? 先日「20日がフィボナッチ」って書きましたよね? すみません間違っていたかも。ま、とにかくこのへんです。
チャートを見ても上昇トレンドを明確に割り込んできたとの事。


だから金利に注目すれば当面ドル高トレンド変わらず。
元に注目すれば引き続き瞬間的なドル安に注意。
短期で見れば元動向とテクニカルがなんとなくドル高一服ムード。
米金利の動向は、まだまだ分かりませんね。

ちなみにテクニカルが予言する調整は、人によって見解が分かれますが114~116あたり?


で、どうするか、ですが……
まず、持っているドルは少しの利益で売り逃げる事を目指します。いま朝方からぐーっとドルが上がって、まだ119円超えてます。もういくつかの「調整はいるぞ」と主張したレポートは予想外の展開になっています。謙虚に、しかし強気に。
で、これで一撃決めたら、どうするか。テクニカルの下落要因が三つも揃っていると、ちょっとさすがに危ない感じがしてきます。しかし、まだしばらく119円前後でうろうろした挙句、そのまま上抜けちゃう可能性も否定しませんね。なんかもう、どこまででも上がれよ、って感じです。
その後は、夕方の各種レポートや現在のドル高がどこまでいくかも見て決めます。