「うちの息子も娘もみんな一流大学を出て

 

一流企業に勤めたの」とお客さんが言うから、

 

「それはめでたいことですね」と私は答えました。

 

お客さんは話を続けます。

 

「その娘が、やはり一流大学を出て

 

一流企業に勤めている男性と

 

結婚したの」とお客さんは言うから、

 

「それは誰もがうらやむことで結構ではないですか」と

 

私は答えました。

 

 

「ところが、その娘にできた赤ちゃんの首がいつまでも座らなくて

 

するとそれが障害児のサインだったの。

 

周りが言葉をしゃべる年になってもいつまでも

 

言葉がいつまでもしゃべられないの。

 

私は、これほどまでに上手く行っていた人生に

 

どうして、どうして、と思い

 

いっそうのこと、この孫が死んでくれないかしらと思ったの。

 

そんなとき、その孫が私の顔を見てニッコリほほ笑んでくれたの。

 

それを見て、私のこれまでの考えはなんて間違っていたのだろう。

 

幸せとはいったい何なんだろうということをこの孫が教えて

 

くれたの。

 

そのとたん、これまで私が幸せと思っていたことは幸せではなく

 

見せかけの幸せで、孫が死んでしまえばいいと愛情を注げなかった

 

孫から私が愛情を注いでもらったの。

 

そして私は孫から本当の幸せを教えてもらったと思ったら

 

泣けて泣けて本当に孫がいとおしくてたまらないの。

 

こうして私の本当の人生がスタートしたら周りのものが

 

ドンドン輝きだしてきたの。

 

私はこうして目に見えるものではなくて

 

目に見えないことの大切さを孫に教えたもらいました。

 

お店は商品を通した人生の交差点なのだと私は思ったのです。