現実問題として、お寺がある場所は義実家から更に山奥に入った所にあり、スーパーやドラッグストアまではかなり遠いらしく、その手前にある小さな商店にあるかもしれないとの事で、土地勘がある義妹が急いで紙パンツを買いに出ていきました
するとそこに、私達の姿が見えないからと探していたこうじ(夫:仮名)がやって来たのです
話し声を聞きつけて小部屋を開けたこうじは、中の悪臭と義母の姿を見て唖然
「え…………いないと思ったらこういう事だったのか」
すると義姉が
「こうじはいいから!私達で対処するから、あっちに行ってて!」
私達???
「こうじはいいからいいから!お寺さんとか、参列者の相手をしてきて!」
と義母と義姉から追い出され、慌てて出ていくこうじ
いやおまえ、私を連れて出ていかんかい
義姉「紙パンツは◯◯(義妹)が買ってくるとして、着る物どうしよう私は何も持ってないし………誰かに聞いてみるしかないか。でも普通着替えなんて持ち歩かないよね」
そう言いながら頭を抱える義姉
私はふと、義姉がテッシュやゴミ袋を出してきた小汚い大きなバッグが目に留まりました
どこかで見た事あるような………
「このバッグは………」
義姉「お母さんのバッグ。旅行の時に何でも突っ込んで持ち歩いてるやつなの」
中を見るとタオルやポケットテッシュ、ゴミ袋や割り箸、レストランで貰うような使い捨てのおしぼり等がぐちゃぐちゃになって入っており、しかもクッキーか何かの袋が破れ、粉々になったカスまで散らばっている、信じられないほど汚いバッグ
しかしよく見ると、奥に黒い物が見えたので義姉に見せてみました
するとそれは色の剥げたヨレヨレのパジャマのズボン?のような物で、義母曰く昔旅行に行った時に入れていったのかもしれないとの事
洗濯してあるかは不明
義姉「うわぁ〜きったない!お煎餅のカスだらけじゃないでも黒っぽいから、もうこれでいいか?!」
「叩いてゴミを落とせばなんとか履けますね
ゆう(子供:仮名)が待ってるので、私は行きますね。失礼します。」
義姉「えっ?!ちょっと!キラリンさん?」
子供が待っているかは分かりませんでしたが、そう言い残して私は急いでその場を立ち去りました
その後参列者に挨拶をして送り出す時、なぜかみんなより離れた場所にいた義母
よく見ると、義母に似つかわしくないフリルいっぱいのぴちぴちブラウスと、あのバッグの底にクシャクシャになって入ってたズボン下?スパッツ?を履いて離れた所から参列者に向かってぺこぺこと頭を下げていました
それでも近づいて挨拶しに来ようとする参列者を手で制止し、義姉妹も慌てて間に入って誤魔化している姿はもうなんて言ったらいいか………
因みにフリルいっぱいのブラウスは、誰だか分かりませんが親戚に借りたとの事
ここでまみれの義母の世話を引き受けたら、今後も何かと頼ってきそうだったので、絶対に義母には触れないと決めて逃げれたのは良かったです
つづく