両手に抱えきれないものをきみはくれた
けれども猫は最後にわらって言ったんだ
「さぁ、次は君の番だ!」
5月の新作です!
今日はちょっとした楽しい告知もありますのでどうぞ最後まで見ていってくださいね。
今回は有名なシャルル・ペローの童話、「長靴をはいた猫」をテーマにした作品に挑戦してみました。
貧しい粉引き職人の息子が、父親の残した遺産である猫の機転で王様をうまく騙し、最後には国の主となってハッピーエンドを迎えるというのがこの童話のざっくりとしたストーリー。
なのですが、この長靴をはいた猫というお話は調べた限りだと設定や登場人物の異なるものがいくつかあるみたいなのです。
これは面白い!と思い、9nsk.も自分なりにハッピーエンドのその向こうを考えてみよう!という感じでこの作品がうまれました。
「父から子へ受け継がれる豊かな遺産をあてにすることもおおきな利益に違いないが、一般に若い人たちにとっては知恵があったり、世渡り上手であることの方が貰った財団よりもずっと値打ちのあるものである」
↑はペローがこの童話にこめた教訓です。
この教訓も作品に組み込みたかったので、「自立」というものを作品の根っこにしてみることにしました。
亡くなった父親の遺産である猫に頼りっきりな粉引きの息子。
それはまるで育ちすぎたこどものよう。
幸せにどっぷり浸かっている息子に、猫は言うのです。
「さぁ、次は君の番だ!」
イラストのタイトルでもあるこのセリフには、
次は君が知恵を働かせてお父さんのように生きていく番だ!という励ましと
今度は君が奪われる側の立場になったんだよ、という皮肉という二つの意味がこめられています。
そんな一風変わった童話の世界を楽しんで頂けたら幸いです*
そしてそして!
お待たせしましたちょっと楽しい告知です!
わたくし9nsk. 、来年グループ展をやりたいとおもいます!
展示です、展示です!(二度いいました)
まだまだ立ち上げたばかりの企画でどきどきなのですが、詳しいことは進行状況にあわせて報告していけたらなぁと思います。乞うご期待!!