カワルマワル日常ノ中ノ詩。
minus感情の声にならない叫びが、縺れ絡まる。
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消えちゃえ。

「消えちゃえ。」

人と関わるのが辛すぎて、
みんな消えちゃえと叫んだら、
みんな消えた。

初めは自由でよかったけど、
やっぱり喧騒が恋しくて、
みんな戻れと叫んだけど、
みんなは戻らなかった。

孤独に耐えられなくなって、
寂しさ消えちゃえと叫んだら、
寂しさ消えた。

うつろな目で遠くを眺めて、
虚しさ消えちゃえと叫んだら、
虚しさ消えた。

空っぽな心が嫌になって、
自分消えちゃえと叫んだら、
自分消えた。

ぽつねんと残った世界だけ、
今日も空回る。

面皰

「面皰」

寝転がりながら面皰を潰していた。

面皰は
指の爪で押さえつけると
白い塊を飛び出させて
ドロリとした悪い膿と
粘る血液を放り出した。

心も
哀しみで押さえつけたら
醜い記憶を飛び出させて
ドロリとした悪い僕と
粘る自我を放り出せばいいのに。

寝転がりながら面皰を潰していた。

膿と血液と涙が、流れ出した。

さいごに。

「さいごに。」

もしも毎日いっこずつ
大切なことを忘れていくなら
最後の日に残るものはなんだろう。

なにもかも忘れて
覚えているものが
私自身とあなただけになったら。

迷わず私自身を忘れて
一日あなたを想いましょう。

そして、
23時59分59秒、
あなたを忘れるその前に。

ナイフを躰に突き刺して
最期の記憶を彩りましょう。

あたたかい、
あなたへの想いと血液で。

真っ赤に染まった心を眺めて。