今回は高校ではなく中学校小学校のお話を少しいたしましょうニヤリ

…2015年に学習指導要領が改訂されたのは皆さんご存知のことでしょう。

2015年の学習指導要領改訂は2020年の抜本的改訂に向けての準備にとどまる程度ではありますが、ある授業では転換点を迎えることになりました。

それが道徳教科化ですウインク

道徳の教科化は移行期間を経て小学校では今年度から、中学校では来年度から正式な教科となります。

道徳の教科化、といっても道徳が週1時間行われるのは変わらず、変わるところと言ったら道徳の時間がつぶれにくくなることと教科書が多少マトモになるだけですニヤリ

道徳の教科書が多少マトモになる、と言うのは道徳の教科化に伴って、文部科学省が検定した、いわば他教科と遜色ない教科書になるのです。

実のところその点が「道徳の教科化」において問題点のうちの1つになっていますしょんぼり

今までは国による教材の確認をしていませんでしたが、これからはこれからはによる検査が必要になります。

つまり、今までよりも更に道徳と言う教科に対する国の発言力が高まったことになります。

つい最近、文部科学省がとある作品中に登場するパン屋はよくない、ということで文句を言ったことを覚えているでしょうか。

このように、国の発言力が強まるともちろん国に対して都合の良いように変えられてしまうことが考えられますガーン

逆に、国の発言力が弱いと出版社や出版社の取り巻きに対して都合の良いように作られてしまいます。

この教科には「正解」が無い分偏りがちな学習になる可能性もあるため、両者が対等な立場にいないと、「道徳」の教科書としては成り立たないのではないでしょうかチュー

また、道徳が教科化されると言うことはつまり道徳の評価がつくことにもなります。

道徳では多くのところで数値的なものではないものの、記述式で評価が行われます100点

評価をすると言うことは評価される対象があるかと思います。

しかし、道徳には「正解」と言うものはなく、考え方は人それぞれですもやもや

つまり、教える側としても想定外の答えが返ってくる場合があり、評価のしようが無い場合もありますよね。

ですから、道徳で評価できるものと言ったら客観的に評価できる意欲関心程度しかないと思いますもぐもぐ

さすがに意欲、関心だけで評価が決まってしまう教科があって良いものなのでしょうか…

それ以外は所謂評価ではなく、ただ先生から見た生徒の感想となってしまいそうな感じですねけろけろけろっぴ


道徳の教科化は最近問題になっているいじめを少しでも減らそうと行っているものです。

現在の小中学校ではいじめの件数もあまり減っておらず、特に近年のいじめは以前よりも激しいものとなっていますガーン

それを食い止めるための道徳の教科化なのですが、このように教科化による弊害も随所に見受けられます。

これは道徳の教科化のための議論が詰まっておらず、道徳と言う教科だけが宙に浮いているような状態になってしまったことが大きな理由かと思いますアセアセ

学習指導要領改訂から教科化までの3年間で新しい教科の授業内容をイチからまるまる考えると言うのはなかなか難しいものです。

道徳が教科化されてまもなく半年、完全に「教科」になりきれていないような道徳はまだまだ道半ばなのでしょうねウインク