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注意:この記事は

“勉強苦手な子が無塾で中堅中学に合格する方法”

シリーズです。この条件に該当しない人は読むだけ無駄かもしれません。

 

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本人にやる気があるにもかかわらず、塾で落ちこぼれてしまう子の多くは他の子に比べ

 

解くスピードが遅く、宿題をこなす量が少ないことが原因

 

です。二郎がS塾を辞めた一番の理由は宿題が多すぎて復習をすることができなくなったからです。宿題をこなすため、二郎は日付を跨ぐまで勉強しました。しかし、それでも全ての課題をこなせません。それほど膨大なのか??すでに大人になった私から見れば、確かに多いけど、こなせないってほどではない、と見えてしまいます。しかし、相手は小学5年生です。彼らにとっては恐ろしいほどの量なのかもしれません。

 以前、趣味で知り合ったO君に話を聞いたことがあります。彼はS塾に通い、その後、筑駒中に進学、現在は国立医大生です。すると彼は、、、

 

「いや、11時には寝ていましたよ。宿題も多いとは思いましたが、睡眠を妨げるほどじゃなかったですね」

 

出た。東大生アルバイト君たちと似たような反応、、、え?大変ですか?って感じ。では君の弟も勉強ができるの?と聞くと

 

「彼はあまり勉強できないんですよね。ギリギリαには入れなかったみたいだし、、、だから○○(Y偏差値65程度)の中学に進学しちゃいました」

 

く、、、異次元の話だ。。。まぁ、いい。彼も宿題こなせてたの?

 

「ああ、僕よりもかかっていたみたいだけど、寝不足って感じではなかったと思いますけどね」

 

やはりな、、、私は脱力感と同時に厳しい現実を突きつけられました。

 

二郎は宿題をこなすのが遅い

(そしてS上位の子はこなすのが速い)

 

S塾で上位の子たちは頭の回転が速いです。これはもうどうしようもない。O君は開成と筑駒両方に合格し、現在、国立医大生、そして、英語、ドイツ語、フランス語、韓国語、中国語を話すことができます。彼のブログを読むと記事ごとに言語を変えてあるので、読みづらくて仕方がない(笑。入試前夜はどうしても完成させたいプラモデルがあって色を塗っていたそうです。言っておきますが、これ実在の人物ですからね。彼はとても明るいです。受験勉強に対してネガティブな感想は一切ありません。

自分のお子さんしか基準がないお母さん、、、他の子はどうやって勉強しているのだろう?そう思いますよね。数こそ多くないですが、こんな子たちが受験の世界では一定数いますよ。勤務先の東大生アルバイトたちに中学受験のコツを聞いたって、面白い返事なんてありません。

 

え?塾に通って宿題解いていただけですけど?

 

ほぼコレです。東大受験の頃になると、彼らもそれぞれの勉強法や攻略法を編み出しますが、「中学受験の記憶なんてほとんどない」っていう子ばかりです。別に記憶喪失という意味ではありませんよ(汗。親のいうとおり塾に通って、宿題こなせばトップクラスの成績だったため、困難がないだけ記憶に残らないのでしょう。苦労して東大入ったとおぼしきD君だけは色々と教えてくれましたが、それでも○ラサール、×灘→結果:公立中に進学という子です。頭の回転は速い方だと思います。その後、東大現役合格していますし、、、

一方で、趣味友達であるVさんは中学受験には嫌な思い出しかないと言っていました。彼は兵庫県でも受験激戦区に住んでおり、クラスの半分が中学受験したそうで、彼も当然のように進学塾に入れられました。しかし、どれだけ一生懸命勉強しても授業に付いていけなかったそうです。

 

「俺、アホやからね。授業受けててもサッパリ分からんのよ。んで、周りの連中は、みーんな勉強できる。仕方ないからノートに絵ばっか描いてたね。勉強は身につかなかったけど、劣等感だけはめちゃくちゃ身についたよ。親には悪いけど、アレは無駄金やったとおもうわ」

 

中学受験の結果には両親とも、とてもがっかりしたそうです。その両親の失望もトラウマになったとか。彼はその後、美大に進学し、現在は工房を開いています。学歴よりも手先を活かす仕事が彼の天職だったのでしょう。彼みたいなタイプは受験ではなく、もっと早い時期から才能を伸ばすため、好きなことを存分にさせてあげた方が良かったかもしれません。

あ、あと、ちょっと面白い発見があったので書きますね。彼みたいなタイプは東大生アルバイト君たちは違い、小学生の頃の思い出が沢山あるんですよね。だから、語る語る!ほとんどがイタズラだったり、悪さだったりと、しょうもないことばかりなのですが、その経験がいまの仕事のインスピレーションの源泉になっているようです。つまり、その経験がなければ、彼はいまの工房を持つことができなかったわけです。なにも才能は勉強脳だけではありません。

 ということは逆も言えます。勉強漬けにさせるということは、

 

インスピレーションの源泉を掘り当てる間もなく大人になる危険性を孕んでいる

 

ということです。勉強から得られるインスピレーションもありますから、良い悪いはその後の進路によるでしょうが、遊ぶべき時期に遊ばないということは、とても危険なことなのです。

さて、二郎はどう考えてもVさんタイプです。このままS塾に通わせても嫌な思い出とトラウマを植え付けられるだけ。そんな状態で塾代だけ払い続けるなんてアホの極みです。

 幼少の頃は飲み込みは悪いながらも勉強が好きだった二郎。しかし、S塾に入ってからは授業中にトイレに逃げ込み、そのまま帰ってこないことが増えました。成績も急降下、、、2年も通わせてやっと、S塾は無理だと気付いたのです。気付くのが遅すぎましたね。その後、再チャレンジしたW塾も結局、辞めることになります。このくだりは去年のブログに書いてあります。興味のあるかたはどうぞ。これらは良い経験にはなりましたが、受験勉強としては無駄な時間でした。

世の中には勉強ができる子が一定数いて、そんな子たちのためにS塾のαなどはあるわけです。もちろん、トップレベルではなくても、頑張って上のクラスにしがみついている子達もいるでしょう。きれいに二極分化しているわけではありませんから。

 S塾をはじめとする大手進学塾のカリキュラムは勉強脳当選組にとって良くできており、変な小細工をせずとも、しっかり勉強し、しっかり覚えれば、難関校への道筋が出来ている、ありがたい存在です。

 一方で、身の程を弁えず、そんなカリキュラムに乗ると勘違いした親が勉強脳落選組の子を大手塾に通わせ続けるとロクなことにはなりません。そもそも、お子さんはその塾の指導対象ではないのです。強いて言えば「お客さん」ですね。時間を無駄に過ごして、お子さんは“勉強ができない”というトラウマと残念な入試結果をお土産に放り出されます。

私は思います。

 

勉強脳という当たりクジを引いた子と同じ作戦ではダメだ。全く違う勉強法を実践すべき

 

と、、、そして、こうも思うのです。

 

どうせ多く勉強できないなら、そこそこの量で合格してしまえば良い。

 

そこそこの量とはどのくらいか?それは志望校によって違うと思いますが、四谷大塚・日能研(80%,R4)偏差値50台中頃ぐらいまでなら、ざっくり、、、

 

大手進学塾の1/3程度

 

だと思います。二郎は特に勉強が遅かったので1/4程度しかできませんでしたが、二郎より残念な処理能力でなければ、、、この程度ならこなせるのではないでしょうか?

もちろん、この勉強量だと難関中学は受かりません。そして、実は中堅校の入試でもヒネッた問題は解けません。応用問題を沢山解くなんて時間は1/3程度からは捻出できないのです。ただ、それで良いと思います。多くの学校は65%程度得点できれば合格できます。1点でも合格最低点より多く得点すれば合格するのが受験です。ミスなしで8割程度しか取れない勉強法でいきましょう。

 

(つづく)

 

※この連載は不定期です。もし、ご質問のある方はメッセンジャーにてお願いします。ただ、お返事を保証するものではありません(汗。ブログにてご回答するかもしれません。その際にはもちろん個人情報はふせます。

※申し訳ございませんが、質問系のコメントには一切お答えできません。仕事が出来なくなってしまいますので、、、