大正製薬ホールディングス(4581)がMBOで上場廃止。買付価格1株8620円(本日終値5545円)。TOB期間11月27日~2024年1月15日。2023年9月時点で1株当たり純資産10132.42円(自己資本比率83.1%)、2018年10月には14130円の株価をつけている。

 

 

 

 

 

 

「当社が株式上場を継続する限りは株主を意識した経営が求められ、短期的な利益確保・分配への 配慮が必要になることから、当社株式の上場が、短期的なキャッシュ・フローや収益の悪化を招く恐れがある先行投資 や抜本的な構造改革等の中長期的な施策実行の足枷となる可能性が高いと考えている」といつもの決まり文句があるが、オーナー一族で株式の4割保有、主要役員はオーナー一族で占める実質的な同族企業が一般株主の顔色など窺うはずがあるまい。これで会社が無借金という最高の状態ですら何もできなかったのだから、売り上げ(2023年3月期約3013億円)の倍以上のMBOの負債7100億も抱え込んだら、中長期的な施策どころか、資産売却とリストラくらいしかできることはなさそうだ(笑)

◦大正製薬HD、日本企業最大のMBO 約7100億円 2023年11月24日 16:28 (2023年11月24日 18:10更新)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC246UE0U3A121C2000000/

◦大正製薬HD、大衆薬低迷でMBO 株式市場から「退出」 2023年11月24日 21:30

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC248IX0U3A121C2000000/

 

 

2009年9月、「大正製薬」に1817円で投資(2011年10月大正製薬「ホールディングス」設立の際の株式移転比率が大正製薬1株に対しホールディングス0.3株だったので、取得額が@6056円に変更) 。経営陣の能力的に将来性がなさそうなので、高くなっていた数年前に100株を除きすべて売却。安値MBOの被害を最小限にとどめうまく逃げられたとわれながら感心してるが、14年も保有してこの結末はやはり腹立たしい。