Amazonらしい希有壮大な計画である。暮れの30日に報じられたニュースだが、飛行船とドローンを組み合わせた最速配達システムを構想していることが分かったという。

 

超大型飛行船を成層圏に浮かべて
 詳しい仕組みは不明だが、おおむね以下のようなものらしい。
 全長100メートル近い超大型飛行船を、数百トンの商品を載せて高度14キロ付近を飛行させ、それを倉庫かつ母船にして、仕向け先向けに積み替えた荷物をドローンで配達先に届ける、というものだ(=数字302が超大型飛行船倉庫で312が配達用ドローン)。

 


 高度を14キロは気流の安定する成層圏で、旅客機が巡航速度で飛行する高度10キロに十分に余裕があるから、旅客機と衝突、ないしは飛行を邪魔することはない。

 

80年前のアイデアの復活
 地球は、北極上空から見ると、時計回りに自転しているので、例えば飛行船は静止していても東から西に飛行する形になる。燃料は、大幅に節約できる。
 このアイデアは、第2次大戦前の1930年代に小型戦闘機を飛行船に積み込んで燃料を節約する「飛行空母」が起源というが、この巨大飛行船を何機も運用すれば、広大なアメリカ大陸でも東部から西海岸まで即日配達可能だ。

 

空からドローンが配達
 この巨大飛行船は、「空飛ぶ倉庫」としての機能も持っており、地上からネット経由で注文が入ると、コンピューターが飛行船の在庫を確認し、在庫があればそれを簡易な翼を搭載したドローンに装着して地上の注文主に届ける。
 荷物を運ぶドローンは、燃料を節約するために最初は注文主の家まで滑空し、目標地点に近づいた時点でプロペラを起動させて、商品を届ける。
 荷物を配達し終えたたドローンは、飛行船には直接は帰らず、地上のステーションに帰還し、そこで補充商品や燃料と一緒に小型の飛行船に搭載されて空中の巨大飛行船に戻る。

 

Amazonは特許申請
 これだと広大な米大陸の中西部の砂漠のど真ん中にある一軒家(写真)にも、即日とはいかなくとも翌日には配達できるだろう。

 


 配送費用も、大幅削減できる。
 実現すれば、中小運輸会社に真似ができない超高速・格安配達が可能になる。
 さすがAmazonである。考えることが、でかい。同社は、このシステムを特許申請しているそうだから、他者は追随できない。
 アメリカ以外でも、広大な面積を有するロシア、EU、スターリニスト中国、オーストラリアなどでも需要があるだろう。ただ国土の狭い日本にはメリットは乏しいかも。

 

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