あれから15年、



あの時ブラウン管に映った世界は



まるで異国の出来事のようだった、



自分の感性では処理しきれない惨劇を



ただ見ている事しか出来ない自分



増え続ける数字を耳にする度に



感性が分析を進める どうして・・?



けれども異国の様に感じてしまっている自分、



リアルとバーチャルを行き来している自分もいた



増え続ける数字を聞こえないふりしていた自分もいた



ブラウン管を見ては逸らす卑怯な自分もいた



可哀そうにと同情することで話しをはぐらかす自分もいた



そして、



神戸行きのチケットを買う勇気を出せない自分がいた。







ガレキをどかす事で救えた命があったかもしれない



困っている人を助けてあげることが出来たかもしれない



おじいちゃんおばあちゃんの世話をやけたかもしれない



アクション一つで何でも出来たはずなのに



あの時のわたしは冷たい人間だったのかもしれない。