横浜税関(横浜市)で扱った中古自動車の輸出台数が16年連続で全国1位となり、横浜港の車両ヤードでは船積みを控えた中古国産車が所狭しと並んでいる。
(記事抜粋)
『昨年の輸出台数は全国で118万7500台、輸出額は6953億8900万円に上る。同税関内で今年1~8月に最も多かったのは、輸入規制が少ないニュージーランドの3万3751台。ミャンマーとともに通関単価50万円以下の安い車が人気という。国によってニーズは異なり、マレーシアやシンガポールは同200万円以上のフル装備やハイブリッド車が多数を占める。横浜税関によると、昨年は「チャイナショック」の影響で減少した。ただ、日本車は良質で人気が高く、新興国で新たな需要が生まれる余地もあり、今後も安定して推移するとみられるという。』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017110600348&g=soc
実際に訪問して現地を自らの目で見て、話を聞いてみると日本からの高品質な中古車の需要は底堅いと感じる。高品質な日本製に対しての強い憧れは、日本にいてデータを眺めているだけではわからないものだ。
波はあるものの長期的に見れば海外における日本からの中古車輸出市場は成長し続ける。日本で生産され、使用されていた中古車という商品の優位性は、世界的に見て十分な競争力がある。さらにアジアを中心とした新興国での自動車市場は拡大傾向だ。アジア・オセアニア地域を中心とした自由貿易協定の進展、また従来輸入を制限していた市場が開放されることで、中古車輸出市場の拡大を後押しすることになるだろう。
そのためには各国の為替相場の動向、関税などの現地の中古車市場施策をしっかりと見極めていく必要があるだろう。また、中古車輸出市場は参入障壁が低く詐欺行為などのトラブルの多い業界でもある。日本がこの業界におけるグローバルスタンダードを確立し、各々がマナーをしっかりと守っていくことが重要となる。中古車輸出市場は、日本の自動車産業で高成長を続ける数少ない市場であり、健全な市場を創り出し成長させていくことが、業界関係者に求められている。中古車輸出の拡大が日本の中古車流通市場における活性化、さらには新車市場の拡大につながると考える。
<川崎大輔 プロフィール>
大学卒業後、香港の会社に就職しアセアン(香港、タイ、マレーシア、シンガポール)に駐在。その後、大手中古車販売会社の海外事業部でインド、タイの自動車事業立ち上げを担当。2015年半ばより「日本とアジアの架け橋代行人」として、Asean Plus Consulting LLC にてアセアン諸国に進出をしたい日系自動車企業様の海外進出サポートを行う。専門分野はアジア自動車市場、アジア中古車流通、アジアのアフターマーケット市場、アジアの金融市場で、アジア各国の市場に精通している。経済学修士、MBA、京都大学大学院経済研究科東アジア研究センター外部研究員。
