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コロナ対応五輪、解散から安保戦略まで -菅義偉 首相 正面からお答えします』(聞き手:船橋洋一)

 

ざっと読んで、「自画自賛」の印象でした。140頁に『今、お配りした「感染者の死亡率の国際比較」は、各国の累積の死亡率と直近の死亡率を並べたものです。日本は直近が0.14パーセント、累積が1.20パーセントと欧米諸国に比べても一番低い。例えば、英国は直近が0.31パーセントに、累積が2.02パーセント、米国も直近が0.69パーセント、累積が1.67パーセントとかなり高くなっています。』とあります。東アジア、東南アジア、大洋州諸国では台湾ニュージーランド新型コロナウイルス対策で世界の最先端ですし、韓国ベトナムは日本の感染者数よりも少ないです。ドイツは日本よりも新規感染者数も死亡者数も少ないです。

直近4週間の新規感染者はドイツ、イタリアより多い!!(9月12日)

 

何故か、日本よりも感染状況の酷い米国英国のことしか言いません。(ちなみに8/14から9/11の致死率(直近4週間の死亡報告数/直近4週間の新規感染者数)は米国:0.9%、英国:0.3%、イタリア:0.9%、フランス:0.5%、ドイツ:0.3%、日本:0.3%、韓国:0.4%、ニュージーランド:0.1%でした。インタビューを受けた時期は第5波で新規感染者数が急拡大した時期で、重症者、死亡者が増えるのは2〜3週間後です。ワクチン接種率が欧米に追いついてきたこと、7月19日に「抗体カクテル療法」が製造販売認可されたことと、医療機関での治療法の進歩で致死率は下がっています。このことは評価していますが、一方で自宅療養中の死亡報告も全国で出ています。都合の良い数字だけを挙げても説得力はありません。今日の東京都の死亡の報告は9月になって最多の21人でした。内、70代以上が12人、60代が6人でした。ワクチン接種が効果があるとすれば、高齢者で死亡者が出ていることをどのように考えれば良いのでしょうか?救える命だったと考えると悲しいです。)

 

 

(4PM、追記)

文藝春秋菅首相のインタビュー記事が出るのはしばらくはないのでしょう。そのかわり「アベスガ政権」の功罪の特集は出るでしょう。菅首相は日本記者クラブか外国特派員協会で記者会見しないのでしょうか?

 

リアル書店で本を買う(132):週刊文春とAERA(9月10日) の(11日、追記)を再掲

下は直近20年の歴代内閣総理大臣の年表です。小泉純一郎(敬称略、以下、同)、安倍晋三、福田康夫、麻生太郎、鳩山由紀夫は世襲です。菅直人は市民運動家、野田佳彦は松下政経塾出身、返り咲いた安倍晋三、現首相の菅義偉は段ボール工場従業員、法政大学卒業後、神奈川県選出の代議員秘書から内閣総理大臣に上り詰めました。

 

菅首相は秋田県出身では初めての内閣総理大臣でした(過去形にしました)。世襲政治家の多くは東京生まれ、東京育ちです。地方出身では田中角栄(在任期間:1972.7-1972.12)は新潟県出身でした。絶頂期には「コンピュータ付きブルドーザー」と呼ばれました。毀誉褒貶がありますが、私は企画力、決断力、包容力のある政治家だったと評価しています。

 

菅首相は「秋田県出身で口下手」と自ら言うことがあります。田中角栄が口下手と聞いたことがありません。石破茂氏は大学入学までは鳥取県で育ちました。やはり口下手ではありません。この1年間は何だったのでしょう。時には地方出身で世襲政治家ではないことをアピールしながら、結局は「説明責任」を放棄していただけだったのでしょう。

 

教養の無さを「東北人の口下手」にすり替えていました。