立派な長屋門はけっして武家屋敷のそれではありません。武家屋敷然としていますが、宮崎家のあるお方に話を伺いますと、門の内側に牛・馬を飼う家畜小屋があるので、このような長い屋敷塀と一体化した門となっているとのことでした。



S姓の家では、古い屋敷は1910年(明治四十三)建造のもので、当主の方が神奈川県に出ていて、そのお方は全国ネットの有名な女性アナウンサーの方だったのですが、家守りの方が住んでいました。もともとはここも3軒同様の長屋門がありましたが、真ん中の家は建て替えられて、おばあさまがお1人で住んでおられます。


アジアの街並/中国古鎮・日本昔町─川野明正の研究室

元庄家S家邸宅を塀越しから


お隣とは親戚筋とのことで、屋敷を案内していただきました。このお宅はかつて庄屋をされていた家とのことでした。ただ、当主の方の許可を得たわけではないので内部の写真は掲載しません。

アジアの街並/中国古鎮・日本昔町─川野明正の研究室

門構え


立派な和風庭園が東側にあり、屋敷の叩き脇にしつらえられた上がり框(かまち)も風格のあるものでした。土間にかまどを置くなど伝統的な造りはそのままでした。すでに畳も上げられていて、一部は改造を受けていましたが、家守の方がきちんと守っておられます。