この本は作者である伊集院静さんが、ニュースでも流れていたが、亡くなったため追悼の意味も込めて手に取った。



伊集院さんとは同じ大学の出身で、気分が落ち込んだ時、ちょっと元気が出てきて、地に足着けて前に進みたい時、素敵な大人としての感性を磨きたい時など、その都度、著者の作品を手に取って読んだ、思い入れの深い作者だ。



今回の本も元々は旅行に行く時の旅本にと思い購入して読ませてもらった。





やはり、伊集院さんの文章は豪快だが、どこか心に寄り添ってくれる、心地の良いもので、読んでて、心が穏やかになれる。



最初手に取って読んだ時はちょっとまだ理解するには、自分の感性では大人過ぎるかなと思ったけど、随所に感じ取れる文章はそっと大人への階段を示してくれているみたいで、ワクワクした。


この本の中で一番好きなところは



自らの誇りに問い、それに恥じないように生きていきたいと思う気持ち。人は金のためには死ねないが、誇りのためには死ねると私は信じている。


という部分。



伊集院さんの新しい本が読めないと思うと、寂しいけど、文章で示してくれた背中を追っていき、年齢を重ねていきたいなと思った。