ケニア共和国ウフル・ケニヤッタ大統領就任式典に安倍晋三内閣総理大臣特使として参列しました。式典は、近隣諸国の元首、各国の政府特使・閣僚・大使らが参列する中、再選されたケニヤッタ大統領を祝う超満員の熱狂的な歓迎に包まれ、6万人が収容できるカサラニ競技場で昨日昼開催されました。

式典終了後、大統領官邸に移り公式午餐会に参加。その後、大統領との会談を行いました。


これまでしばしばお会いしてきたケニヤッタ大統領は、私が部屋に入るなり「my friend 」と言いながら強く抱き締めてきました。安倍総理大臣からの心のこもった親書を手渡し、再選の祝意を述べるとともに、日本とケニアの重要な経済協力案件であるインド洋の要衝・モンバサ港特別経済区域の推進について、大統領の指導力を要請しました。

アフリカ諸国の指導者たちが世代交代を迎えるいま、ケニヤッタ大統領には東アフリカ地域だけでなく、アフリカ全体を代表する若き強い指導者として活躍されることを期待しております。


注目すべきことは、式典に中国から派遣された特使の地位が、前回より格段に高くなったことです。中国では一般に、政府(国務院)より共産党の方が力があると、言われています。前回は国務院の農業部副部長が参列したということですが、今回は、共産党中央対外連絡部長として中国外交の実権を担った王家瑞・中国人民政治協商会議副主席が来ていました。モンバサからナイロビを結ぶ約472kmの鉄道が中国の支援により六月から営業を開始、総事業費およそ3,531億円のうち九割を中国輸出入銀行が融資しました。さらに今後、ウガンダ、ルワンダ、南スーダンなどの内陸国へと鉄路を延ばす計画です。


安倍総理大臣が提唱する『自由で開かれたインド太平洋戦略』の中で、東アフリカの玄関口・ケニアの戦略的な重要性はいっそう増していきます。

「あなたにはもっと頻繁にケニアに来て欲しい」、大統領から親しみを込めて何度も何度も言われました。2004年12月、外務大臣政務官として初めてケニアを訪れて以来、この国でたくさんの友人・知己を得ました。先代のキバキ大統領から贈られたケニア国旗のネクタイを締めて、私のケニア通いはこれからもつづきます。


会談や意見交換をした要人たちは以下の通りです。ルト・ケニア副大統領、先述の王家瑞・中国政治協商会議全国委員会副主席、ヌコアナ=マシャバネ南アフリカ共和国国際関係・協力大臣、アミナ・ケニア外務長官、スチュアート英国外務・英連邦閣外大臣、アクバル・インド外務担当国務大臣、そして重要閣僚指名が噂される長年の友人ラファエル・トゥジュ元外務大臣(大統領選挙対策本部長、与党幹事長)。

併せて「外務省報道発表」も紹介します。


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外務省報道発表
Ministry of Foreign Affairs of Japan

 

            

 

平成29年11月29日

G-

 

河井克行衆議院議員(総理特使)のケニア訪問(結果)

 

11月28日(現地時間),河井克行衆議院議員は,安倍晋三内閣総理大臣の特使として,ウフル・ケニヤッタ・ケニア共和国大統領(H.E. Mr. Uhuru Kenyatta, President of the Republic of Kenya)の就任式典に参するため,ケニア共和国を訪問したところ,概要は次のとおりです。

 

大統領就任式典への参列

河井総理特使は,ケニアの首都ナイロビのカサラニ競技場にて,本年10月26日の大統領選挙で再選されたケニヤッタ大統領の就任式典に参列しました。同式典では,ケニヤッタ大統領による宣誓,就任演説等が行われました。

 

ケニヤッタ大統領への表敬と安倍総理大臣親書の手交

河井総理特使は,ケニヤッタ大統領を表敬しました。河井総理特使からは,安倍総理大臣の親書を手交するとともに,大統領就任に対する祝意を表しました。また,昨年8月にケニアで開催されたTICADⅥの際に合意したモンバサ経済特区開発に関する我が国の取組につき説明、今後のケニア政府の取組に対する期待を表明しました。ケニヤッタ大統領からは,先般の解散総選挙における安倍総理の勝利に対して祝意が表されるとともに、総理特使の本就任式出席は,日本のケニアに対する強い友情の証である旨述べました。更に,モンバサ経済特区開発の推進に対する大統領自身の強いコミットメントが表明されました。

 

要人との面談等

河井総理特使は,ナイロビ滞在中、ルト副大統領にも祝意を述べた他、同就任式典に参列した王家瑞政治協商会議全国委員会副主席、マイテ・マシャバネ南アフリカ国際関係・協力大臣、ロリ-・スチュアート外務・英連邦閣外大臣(アフリカ担当),アクバル・インド外務担当国務大臣等との面談を行いました。