It's you | ここにタイトルを記入してください
泥酔時に頭の中で繰り広げられた女と世界的に有名なロックミュージシャンの対談



女「あなたにとって生活とは」
世界的に有名なロックミュージシャン「明日世界が滅びるとわかっていても私たちが働き続けることです。」
女「あなたにとって東京は思い入れのある都市ですか」
世界的に有名なロックミュージシャン「地方出身者は東京という都市に対して特別な感情を抱いているに違いない、それは憧れの都市という一世代前のそれではなく、幻のような感情である」
女「メロンに生ハムをのせるような感覚でしょうか」
世界的に有名なロックミュージシャン「私が幼い頃、東京にいる意味はあるのか、と父に問われた。私は、修行のようなものだ、と答えたが、のちのち考えたが修行とは全く違うと思った。昔あったゲームで主人公が、魔法使いによって生み出された幻の都市の住民のひとりだった物語があったが、その感覚に近いのかもしれない。」
女「生ハムを使ってもう少しわかりやすく説明してくれませんか」
世界的に有名なロックミュージシャン「そういえば3日前に読んだ小説の中で、ある発明家が3分間であらゆる発明を考えつき、そして宇宙の真理を知り、その後に芝刈り機を作ったという話があった。3分間で物体を巨大化する装置を発明し宇宙の全体を見ようと自らが巨大化したが、宇宙は不規則な影の集合体がゆらゆらと動いているだけにすぎなかった、という記述があった。東京にも同じことがいえるのではないだろうか。」
女「どうゆうことですか」
世界的に有名なロックミュージシャン「東京は不規則なけむりで、その私たちがその粒子だ。粒子ひとつひとつに大きさは変わらない。ある特別な粒子が発見されても、その付近の粒子を巻き込む変化がなければきえていってしまう」
女「あなたがいっていることはいまいちよくわかりません。」
世界的に有名なロックミュージシャン「私は世界的に有名なロックミュージシャンでありあなたはどこかの雑誌者のいちインタビュアーでしかない、なにものでもないあなたは私に何もいうことはできないのだ。」
女「知らないのですか、あなたが経営している会社がさきほど破産し三千兆円の赤字を背負ってます。やはりあなたがいっていることはいまいちよくわかりません。だから三千兆円の赤字を背負う失敗をしてしまうのです」
世界的に有名なロックミュージシャン「私は50億兆円をタンスに貯金しているのでそんな失敗は屁でもないのです。」
女「人生に成功するための秘訣はありますか。あれば教えてください」
世界的に有名なロックミュージシャン「もちろんあるとも。これをすれば誰でも成功すること可能だ」
女「それはなんですか」
世界的に有名なロックミュージシャン「紙に It's you と書いて常に持ち歩くのです。それは不思議な矛盾がある。私のことをyouと書いている錯覚にもなるし、誰かが私のことを書いた錯覚にもなるし、そういう色々なことを考えていると、運が悪い、幸福だ、という心理を超越して、私は常にIt's you という多くの意志に支えられて、いや生かされているのだと感じたのだ。

女「最後までよくわかりませんでした、それでは読者にひとことお願いします」

It's you