麦とポップ的な | ここにタイトルを記入してください
映画を観ました。
あのような映画はなんといえばよろしいんでしょうか
女性の方も普通に笑って見ていましたが
私が女だったら、耳を押さえて映画間をあとにするかもしれない
スプラッター映画じゃなくて、サブカルター映画でなくて
あれ、アンダーグラウンド映画とかいうやつ
めちゃくちゃ怖かった。池袋ウェストゲートパークという
小説で人体解剖ショーの話しがあって、観客の前で
だるまにしてしまうというものがあったけど
なんかこの映画おわったあとそのしょーが始まるんじゃないか
とかすごい思った。

とにかく過剰に音がでかい、足音にさえ身体が反応するぐらいの
音で、耳元でものすごい頭の狂った人に叫び続けられている気分で
急に人血がでたりする。
あまりに大きい音がなると人は恐怖を感じると学習した。

火山が噴火するような音が映画館を振動させて
壁についていたテープのようなものがはがれて
スクリーンに影を作っていた。

登場人物が頭が狂う。駅構内で叫びながら走り回る。
新宿を手と首に鉄の錠をつけて血を吐き、発狂しながら走りまくる。
おそらく、というか確実にゲリラ撮影だから、人々の視線は
演技ではなく確実に、ああ頭の狂った人がいる、といった目線を向けていた。
げろはく、げろが山盛りになったところで笑いながら
頭からげろにつっこみげろを食べ始める。
監督はバーのマスターでいつもニコニコしていて
つまり油断していた

擬似狂態を演じて発狂してしまうのを防ぐ、
と立川談志師匠が情熱大陸でいってたことを思い出した。
防止というか、もうすでにあれは発狂だと思う、映画が発狂していた

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あなたがいなくなったあとの東京物語、という本を読んでいます。
タイトルがすごい頭に残る、
仕事してるときとかも、あなたがいなくなったあとの東京物語
と意味もなく頭に浮かんでくる、
帰り道太陽が昇ってきたときとかも、あなたがいなくなったあとの東京物語
となんとなく考える。ただそれだけなんですけど
あなたがいなくなったあとの東京物語は体験することは容易ではないと感じる。
まずひとつの方法として、自分が誰かのあなたにならなければいけない
じぶんが東京からいなくなっても、あなたがいなくなったあとの東京
なんて思う人はいないだろう、と思う。
もうひとつの方法は、あなたがいなくなったあとの東京物語を語る側になる。
でも対象のあなたなんていない、今東京で知り合った誰かが東京から遠く離れても
あなたがいなくなったあとの東京、なんて風にも考えないと思う
だからこのタイトルは頭にすごい残るいいタイトルなんだと思う。
どこにでもあるなんの変哲もない言葉なのにそんな風には考えたこともない
そんな風に考えられる人はとても心が豊かな人だと思います。

別れを連想することばなのに暗い感じも依存した感じもなくて
三ツ矢サイダー的な、あなたがいなくなったあとの東京物語