まず、基本的なハグの方法ですが

1. アイコンタクト。相手と目が合う。

2. ジェスチャー。両腕を広げる。

3. 相手が近寄ってくれたら、自分も近寄る。

4. ハグ。


このように相手の意向確認を目と手で行います。

また、4のハグについても、普通のハグや、片腕だけのハグや、浅いハグ、長めのハグなどがあります。


ソーシャルダンスは相手とのコンタクトがあります。

ハイタッチ、手を握る、肩を組む、背中を支えるなどです。

気恥ずかしさでコンタクトが苦手な人は少なくないです。

特に社交ダンス等の基本ポジションであるクローズドホールド(男女で正面から左に半身ずれ、男子の右手を女子の背中に回し、女子の左手はその上に乗せる)は気恥ずかしさの問題が最も強く出ます。

社交ダンスではクローズドホールドでは3点のコンタクトをします。左手、右手、お腹です。

お腹のコンタクトはパーティー等では必須ではないのですが、競技に出るとなるとほぼ必須です。


「お腹のコンタクトしましょう。」という指導は中々悩ましいです。

人はパーソナルエリアという他人に入られたくない空間があります。

お腹の付近のパーソナルエリアを無理矢理に狭くして相手と近づきます。

すると、頭と胸と腰は遠ざけたまま、お腹を近づけようとして、バックバランスのへっぴりごしが生まれ、体を痛めます。

社交ダンスでバックバランスが治らない方は、お腹のコンタクトを一度やめ、踊りやすい姿勢を考え直す必要があります。


社交ダンスよりパーソナルエリアが近いダンスは、いくつかあります。

僕が思いつくのはblues、バルボアです。

bluesは、日本語の社交ダンスのブルースとは全く別で、黒人系のムーディーな密着度の高いダンスです。日本社交ダンスのブルース、ジルバ(jitter bug)の歴史

バルボアは、かなり速い踊りでチェストトゥチェストのコンタクトホールドで跳ね続ける踊りです。

ただ、バルボアやる人から言うと、チェストトゥチェストより、お腹のコンタクトの方が抵抗があるそうです。


心理的抵抗を側に置くと、チェストトゥチェストのコンタクトホールドはとても簡単なホールドです。

紳士的に接触しないように気を使って微妙な距離を保つのが難しいのであり、抱え込んでしまえばリードは容易です。


また、アルゼンチンタンゴなどヘッドコンタクトがあるダンスもあります。アルゼンチンタンゴのヘッドは女性のおでこが男性の側頭にコンタクトすることが多いです。

また、チークダンスのようにほほを合わせるダンスもあります。

チークダンスは、日本のブルースとおなじ、blues系譜のダンスだと思いますが、ブルースがダンス教室で踊られたのに対し、チークダンスはキャバレーなどで踊られ分化していきました。

余談ですがらダンスの風営法強化とともにチークダンスはほぼ滅び、キャバレーはキャバクラやホストクラブへと業態変更を迫られました。


幼児は、ハグ等への心理的抵抗は少なく、抱っこやおんぶなどを好みます。

小学生も、児童が児童に積み重なるような接触と体重の遊びがよく見られます。

中学生になると大体、男女間の接触はチャカすべきものになり、男子同士もホモと冷やかされます。ただ、女子同士で手を握ることやハグすることは大人になってもよくあります。


アメリカ、イギリス、カナダの高校の卒業式では、プロムというダンスパーティーが行われる。

学校の体育館などで行われるが、場合によっては翌朝までパーティーは続く。 


しかし、プロムについて調べると、アメリカ人もダンスに慣れ親しんでいる人ばかりではないことはよく分かる。

誰だって未経験なものは怖く、必死にプロムで恥をかかない方法を検索するのだ。プロムで恥をかかない方法読めば、大体日本人もアメリカ人も個々では大差ないのがわかる。


しかし、学校公認のパーティーが朝まで行われる場合があるというのはとても文化の違いを感じる。

それが必ずしも良いと言わないが、学校が男女で踊ることに正当性を与えることにより、男女で踊ることを茶化すのが子供っぽいと感じるようになると思う。


日本でも今の20代くらいからはそれ以上の世代より苦労せずハグできる人が多いと思う。

TikTokで一般人がダンスを見せることは当たり前で、それを茶化すのやぼだ。

ハグも、何かを成し遂げたあとに仲間同士でハグするというのは、あらゆる動画でみられ、そのハグは見ていて気持ちいい。


近年ダンスが学習指導要領で必須になり、ストリートダンスは日本だけで1000万人をこえるらしい。

社交ダンスは年々減少気味で100万をきりそうだが、リンディやサルサは信頼できる数字は見つからないが、近年急激に伸ばしているように感じる。


要はその人の心がどうこうというより、雰囲気が解決する問題だと思う。その雰囲気の場所を選び浸るか、そういう雰囲気の仲間を呼ぶかがコツだと思う。