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母からの返信を待ち続けた私。
もしかしたら旅行に出かけているのかも。
ケータイが圏外になってて受信できてないのかも。
そう、都合の良い方向へ考えていた。
そして出産から3日目。
個室でいつものように赤ちゃんを
抱っこして、遊んでいた時。
旦那が部屋に入ってきて、こういった。
「ちょっと赤ちゃん置いて。
話があるから」
ベッドに寝かせて、って意味ね。
私、こんなに真剣な顔の旦那を
見るのは初めてだった。
この時、大事な話っていいのは
生まれたばかりの娘のことだと思ったの。
新生児の検査で何かひっかかった?
実は耳が聞こえていない、とか?
嫌な考えがぐるぐる巡った。
だから赤ちゃんを手放すことができず、
抱っこしたまま、こういったの。
「いやだ。抱っこのままで聞く」
そしたら、間を置いて旦那が話始めた。
「よく聞いて。
○○(私の名前)のお母さんね、
・・・・亡くなったんだ。」
旦那が泣き出した。
え?何?何言ってんの?
その途端、私も涙が出てきた。
いつ?いつのこと?なんで?
涙が止まらない。
信じたくないのに、涙が出てくる。
入院前に、旦那が別の支店に行くから
日中は会社に電話しないでって言ってた。
あの日、本当は会社を休んで
私の実家に行っていたの。
あの時、すでに母はなくなっていた。
妊婦、しかもまもなく出産という私に
まずは出産に専念して欲しいという
父の配慮だった。
私には知らせずに、旦那にだけ先に知らせ、
私にいつ母の死を伝えるかなどを
相談しに、実家に行っていたというのだ。
そうか。あの日か。
陣痛が来る前日の夜。
お腹がひどく張った。
あれは、母の死を知らせる痛みだったのだ。
つづく
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