逆像法限界編(東京大学2018年理系数学第3問その2) | 受験で実力を得点に変えよう(家庭教師の心がけ)

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家庭教師歴約25年。医学部東大など難関大学受験生中心に教えてきました。ちょっとした工夫でケアレスミスを防ぎ実力が点数に反映させる実践的方法や受験生の質問の多かったポイントや過去問などのブログにする予定です。ご連絡あればkatekyo424-public@yahoo.co.jpまで。

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さて、東大理系数学の今年の第3問の続きです。あれだけやっといて、まだ続きがあるのかよ。。。という感じだとは思います。前回の最後の方にちょっと触れた、「代入して存在条件追求して本当に最後までできるのか?」というもので、実際やってみたものです。

 
 
自分の教えた内容がブーメランのごとくとんでくることも多くて、こっちの想定を遥かに超える質問がとんでくるんですよね。ナーバスになる時期に

 
「入試で合否に関わる程度のレベルの問題であれば、少々面倒な方法を選択したとしても、正しく問題を読んで正しく処理する力さえあれば大抵ゴールにいけると考えて問題ないよ」

 
なんて良く言ってきましたが、それがブーメランのように自分を。。。今回の解法は今までやったことも質問されたこともないですが、逆像法で解いてる時にふと代入についてこちらの真ん中で、「代入する=存在条件を追求する」なんて書いていたことを思い出してしまい、「この問題なら処理しきれそうじゃね?」と気になってきました。絶対に面倒なことになるとわかっていてもやってしまうのは職業病かもしれません。
 
 
この言葉はオリジナルでもなんでもなく、最初はなんで読んだんだっけ?絶版になった解法の探求だったかなー?正直忘れてしまいましたが、「なるほどなー」と思った記憶があります。それまで、当時逆手流といった名前だったんですが、「文字を変数とみたり定数とみたり適当にやったら大体できるのに、わざわざ大げさな名前なんでつけてんだ?」なんて雑に考えていた自分が、存在条件について少しちゃんと基礎編のように整理してみようと思ったきっかけの言葉です。 


当時「ある定数」「任意の定数」とか「同値変形」とか全部バッサリきるべきか結構悩んだんですよね。今まで、気になるようになってきて質問されてから答えれば、あとは勝手に伸びていくので、その辺りは教科書にまかせれば十分かと思い、バッサリいきました。。。特に同値変形は、高校では「前提条件」+「今書いてる条件の組み合わせ」だけで必ず元に戻れる変形と仮に思っておいて良いにとどめておき、集合論で同値関係をちゃんと先にやった方が安全と考えています(→今のところです)。この辺は物理における特殊相対性理論と同じようなものなのかなあ?
 
 
とはいえ、さすがに全く使わないのは面倒(^_^;)なので以下では√のついた不等式の同値変形などはわかっている前提で使い、あらゆる存在条件を代入で処理しています。ミスなど十分考えられますので決して鵜呑みにしないで下さい。おそらく僕自身2度とこれをやることはないかと思いますが、意外になんとかなるもんだと思ったので、興味のある方は是非ご覧になって下さい。
 
 
受験本番には思いついても1秒で切り捨てるべき方法です。この1秒で明確に切り捨てれるのが、きついやり方をやるメリットの1つなのかもしれません。
 
 
 
 
さて、前置きが長くなりました。ここからいきます。冒頭は同じで、ひたすら代入&同値変形するという方針を機械的に貫いていきます。

 
 ↑2乗同値変形の部分の前提のA>0→A≧0(補足なので関係ありませんが、内容的にはky=0の処理を忘れるレベルで同値と言いきるという減点がかなりヤバイミスです(^_^;))
 
 
いよいよここから本番の√のついた不等式の同値変形→「かつ」「または」のオンパレードで、領域をを考えるのも一苦労な状態になっていきます。
 
 ↓(i)の下の式または→かつです
 
 
以下は同じという感じで、まあなんとかなるものです。


実際計算してみると想定より2次関数として処理するのと変わらないかもしれないなーとも思いました。同値変形をちゃんと訓練していればありかもしれません。代入して同値変形しているだけなので、脳の数学的負荷はほぼゼロです。計算負荷(同値変形含む)はかなり慎重にやらないといけない分結構なもんですが。。。
 
 
最近あんまり出会ってなかった不等式の同値変形の良い復習にもなり、なんかの番組ではないですが「何事もやってみなくちゃわからない」ものですね。


これ位で今年度の東大数学は終了します。やっとみられるということで、駿台の解答ちゃんとみたところ、まあだいたい想定内でしたが、前に書いた第3問のカバリエリの原理の利用と第6問の求積で球からの拡大率として断面の面積比を捉えたのには素直に脱帽です。

 
 
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