先日の節分の際、家の外のベランダにも豆をまいたのですが、その後、ヒヨドリがやって来ては落ちた豆を啄んでいます。野鳥のため警戒心が強く、なかなか様子を撮影することはできませんが、家の中からその姿を見るだけでも、コロナ禍で緊張した心が少し和みます。


(こちらは紅梅。自然はどんな時もいつも通りです)

 

さて、今回は久しぶりに私の趣味である囲碁の話です。

 

私は大学生の頃、弱いながらも囲碁部に所属していました。あまり自慢できた話ではないですが、実を言うと教室で勉強するより部室で囲碁を打つ時間の方がずっと長い学生生活で、今となっては懐かしくもあり、また楽しい思い出として心に残っています。

 

当時、プロの囲碁界は「竹林時代」と言われ、今回取り上げる大竹英雄と林海峰の両雄が囲碁界をリードしていました。

 

 

先日、その大竹英雄九段が引退されるということで、記者会見が開かれました。大学時代からの憧れの人物の引退会見なので、私も食い入るように画面を見つめました。

 

久しぶりに拝見した大竹先生は、若い頃と同じように明るく清々しい表情を浮かべられていました。

 

引退の理由を、「囲碁をしていて頭に〈いい図〉が浮かんでこなくなった」と述べられるのを聞いて、いかにも大竹先生らしい理由だと思いました。大竹先生の棋風は、「大竹美学」とも称され、それはそれは美しいものだったからです。

 

私は大竹先生の直筆サイン入りの本を一冊持っていて、会見の後、久しぶりに手に取って読み返しました。本の中に収められた若武者・大竹名人のポートレートは、とても精悍な表情に見えました。

 

 

一つの時代が終わり、そのバトンを後進が引き継いで行く。そんなことを感慨深く考えさせられる出来事でした!