私が普段の稽古で使っている刀は、70センチあるなしです。(太い竹を斬る時は、65.8センチの軍刀身を良く使用しています。)

 身長約170センチ、リーチ162センチの私にはこれでも長い位です。

 それでも、最初に買った刀は、2尺4寸5分強、反り8分。

 長くて、反りが深く、太刀姿といった感じの刀でした。

 買ったのは、まだ20代で、就職して1年位の頃でしょうか。

 単にチャンバラ好きな子供だった者が、大人になって就職をして、少しお金ができたので日本刀を買ったと言う位の感じです。

 その刀で、時代劇を見ながら、居合と言うのは、抜いては斬り、素早く鞘に納めると言うものだと思っていました。

 なので、実家の前(旧事務所前)で毎晩のように抜いては納め、抜いては納め、と言う練習をしていました。

 居合を始めたのは、40歳前後だったと思います。

 職場に労働基準監督所が何度も入って、いきなり時間無制限だった世界が、残業の出来ない世界に変わってしまった時に、「時間も出来たし、刀もあるし、居合でも始めようか」で居合を始めました。

 しかしながら、初めて行った流派の大会で、試斬の部で竹を斬った時、その刀を曲げてしまいました。

 最初は何が起こったのか分かりませんでしたが、刀が鞘に納まりません。

 刀を良く見ると、途中から「く」の字に成っていました。

 「ガーン!」新車をぶつけた様なショックで、どうして良いか分かりませんでした。

 他支部の方で研ぎ師の方が居られたので、ある程度は元に戻してもらいました。

 1人で刀を振っていた時代から、夜中に山から竹を切り出してきて、30㎝程度に切ったものを、机の上に置いて、その竹を「カツン」「カツン」と斬り落としていたので試斬には少々自信がありました。

 しかし、大ショックです。

 そこから、刀を次々と買う様になりました。

 

 その過程で買った一振りが、現在も太めの竹切用に使っている軍刀身で、一時期会の貸し出し用にも使っていましたが、大変頑丈で良い買い物をしました。(武山義尚刀匠)

 

 その後も、行く振りか刀を買いましたが、河野貞光刀匠に注文打ちで作ってもらった所で、一先ず刀が増えるのは止まりました。

 

 ただ、その頃は、自分の身体の適寸が分かっておらず、やや長めに作ってもらいました。

 

 後にだんだんと自分が教えないといけない立場に成ると、長い為に、流派の教える抜刀、納刀ではなく、やや長さをカバーするために少し自分独特の形に成っている事に気づき、今の長さ刀にを買って使う用に成りました。

 

 これだと、抜刀も納刀も大変スムーズに成りました。

 

 ただ、今、抜いてみると、二尺四寸五分前後の刀も割と自然に抜刀納刀出来るのが不思議です。

 

 継続は力なりなのでしょうか。

 

 身体が左手の微妙な動きに成れてきて、多少無理が出来るように成ったのでしょうか。

 

 いずれにしても、適寸と言うのも難しいものですね。





申し訳ありません。金額を間違えてアップしていました。

ちょっと高過ぎますよね。

気を取り直して再アップしました。

【怖い様な斬れ味、畳試斬刀に!】「無銘」70.7cm 、居合・試斬刀として!!!