Netflix『SとX』第6話感想│心因性EDと勃起不安!背中をさする感覚集中法 | 痛みで苦しまない人生を医学の力で導く痛み改善ドクター富永喜代のブログ

痛みで苦しまない人生を医学の力で導く痛み改善ドクター富永喜代のブログ

富永ペインクリニック院長。医学博士。2万人の臨床麻酔実績を持つ麻酔科医。おはよう日本など出演多数。著書は100万部超。YouTube『女医 富永喜代の人には言えない痛み相談室』チャンネル登録者数30万人、総再生回数7400万回。SNSフォロワー45万人。

 

 

こんにちは!

 

富永ペインクリニック院長の

富永喜代 です。

 

 

 

 

いよいよ大詰めを迎えた、Netflix『SとX』。

 

 

今回もちりばめられた

医学知識と伏線の多さに、

くらくら、めまいがしそうです。



Netflix『SとX』、ED外来医師が解説




第6話は男性看護師・犀川くんの

心因性EDの話が出てきましたね。


『気焦りすると勃たない』


男性にとっては心当たりのある現象が。

女性の皆さんにとっては、

性交中に『彼が急に萎えちゃったのは私のせい?』

と、人知れず悩んだことがあるかもしれません。



そこで今回は、

臨床麻酔実績2万例、

痛みと感覚神経を診てきた麻酔科医であり、

ED外来を開設する医師が、

勃起のメカニズムからわかりやすく解説しますね。




※ここから第6話のネタバレを含みます。




 

  「今日はちゃんと勃つかな」と考えるほど勃起への不安が強まり勃ちにくくなる

 


霜鳥クリニックで働く

男性看護師・犀川くん。

 

 

勤務先を恋人に隠していたことが発覚し、

「私とのセックスもそういう目で見ていたの?」

と責められました(第5話)。



関係は何とか持ち直したものの、

 

「普通にしなければ」

「今日はちゃんと勃つかな」

 

と、ずっと考えるようになりました。

 

その結果、

仲直りの意味を込めた性交の挿入中に

萎れてしまって落ち込んでしまいます。




これは、セックス中、

自分を外側から眺め、

 

「勃っているか」

「相手を満足させられるか」

 

と採点する状態、

性科学のスペクテイタリングです。




【勃起不安の悪循環】


今日は絶対勃起させるぞ!

ちゃんと勃起できているか自分を監視する
 ↓
ますます意識して、勃起状態を確認する
 ↓
交感神経が優位になり、陰茎の血管が収縮する
 ↓
陰茎海綿体への血流が十分に増えず、

勃起しにくくなる




本来集中すべき相手の体温や反応、

触覚より、自分の勃起へ意識が集中し、

不安と緊張が強くなってしまう状態です。



 

 

  勃起は「頑張って起こす」のではなく、副交感神経が働くリラックスした状態で起こりやすい

 

 

霜鳥先生は犀川くんを外へ連れ出し、

一緒に樹木を描きながら

自律神経について説明します。



・緊張すると働く交感神経
・リラックスすると働く副交感神経
・勃起には副交感神経の働きが重要である


つまり

犀川くんが勃起しなくなったのは、

恋人に興奮しなくなったからではありません。

 

 

「頑張らなくっちゃ」

「勃起しなければ」

と、むしろ頑張りすぎて、

交感神経が賦活した結果だったのです。


 

 

  EDの相談では背中をさする「感覚集中法」が役立つことがある

 


霜鳥先生が勧めたのは

驚くほど簡単な方法でした。

 

 

ベッドの上で向かい合って座り、

互いの背中をゆっくりさする、

シンプルな触れ合いを勧めました。



・勃起させようとしない
・挿入しようとしない
・ただ、相手の体温と触れられる感覚を味わう


これは性療法の

センセート・フォーカス(感覚集中法)

に近い考え方です。



霜鳥先生は

 

「前戯の本当の目的は

 お互いをリラックスさせることです。

 そうすれば自然と体は

 セックスできるようになります。」

 

と、実践的なカウンセリングを展開しました。

 

 

  前戯はAVの再現ではなく、お互いが安心して心地よさを確かめ合うための時間である

 


AVのように激しくしなければならない

と思い込み、慣れない前戯を頑張ることで、

かえって緊張を高めてしまう男性もいます。

 

 

緊張しながら慣れない前戯を頑張る男性、

強すぎる刺激で痛みを感じる女性。

 

 

これでは、勃起もオーガズムも

遠のいてしまいますよね。



前戯はお互いが安心し、

心地よさを確かめ合いながら、

お互いをリラックスさせる行為です。

 

 

 

セックスは強さより相手の反応。

手順より対話。

頑張ることより安心することなんですね。



ただし、EDには糖尿病や血管障害、

ホルモン、薬剤など身体的な原因もあります。

 

 

繰り返す場合は

「緊張のせい」と自己判断せず、

医療機関へ相談してください。






最後に。

これから第6話を見る皆さんへ。



オープニングに登場する

市之瀬アナウンサー手作りの

大量のキャンドルに注目してください。

 

 

 

なぜ市之瀬アナウンサーは

自分を取り戻すために

キャンドルを作り続けたのか。

 

 

そもそもキャンドルは

暗い部屋で灯し、

心を鎮めるための大切なアイテム……。




あっ。

 

これ以上は第7話のネタバレになります。


キャンドルが何を照らすのか。

最終話をどうぞお楽しみに。

 

 

 

 

 

あわせて見たい!痛み専門医の解説動画

 

 

 

性交時のプレッシャーや

不安が脳(交感神経)を緊張させて

勃起障害を引き起こすのと同様に、

 

女性側の「性交痛」においても

脳の防御反応が深く関係しています。

 

 


自分で痛みをコントロールできない

経験が重なると、

脳の扁桃体が不安を感知して過剰に作用し

痛みそのものを強固に

記憶・増幅させてしまう

「中枢感作」が起こるのです。

 


一般的な痛み止めや

気持ちの問題だけでは解決できない

性交痛の真実と脳のメカニズムについて、

ぜひ動画で詳しく学んでみてくださいね。



痛みの専門医が『性交痛』の真実を教えます!ロキソニン、女性ホルモン、カウンセリングも効かない性交痛は生存本能に関わる脳の防御反応である~

 

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  富永喜代プロフィール


医療法人TMC(Tominaga Medical Communication)理事長。
富永ペインクリニック院長。医学博士。

 

 

 

 

465gの赤ちゃんから104歳の高齢者、

FIFA日本サッカー代表などのプロアスリート選手など、

(通常1日2人のところ)1日平均12人、

2万人超の臨床麻酔実績を持つ。

 

 

 

YouTube 総再生回数 7800万回突破。

チャンネル登録者数 30万人。

SNS総フォロワー数 46万人。

 

 

 

 

経済産業省

『平成26年度健康寿命延伸産業創出推進事業』を

委託されるなど、痛み最新医療のリーダーとして

注目されている。




確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、
NHK「おはよう日本」

などのテレビ出演多数。

 


肩こり改善メソッドの処女作
「こりトレ」(文藝春秋)は10万部など、

累計 100 万部の著者である。
 

 

 

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海岸沿いを歩く富永院長