こんにちは!
富永ペインクリニック院長の
富永喜代 です。
今回、震災被害に遭われた方々、
また、離れた地域にいても、
繰り返し流れるニュース映像や
緊急速報を見続けることで、
不安や緊張が強くなることがあります。
「また揺れるのではないか」
「次は自分の地域かもしれない」
脳は、
実際には今ここに危険がなくても、
強い映像や情報を受け取るたびに、
危険が続いているかのように
反応することがあります。
そこで使われるのが、
『グラウンディング』です。
グラウンディングは、
慢性痛や不安、トラウマケアなどで
用いられる心理学的な
セルフケア技法の一つです。
痛みが強かった経験がある人は、
「またあの痛みが襲ってきたらどうしよう」と
今はまだ起きていない痛みを
繰り返し予測します。
すると、身体への警戒が強まり、
少しの違和感にも注意が集中し、
さらに不安が増していきます。
そこで、
足の裏の感覚、目に見える物、
聞こえる音、呼吸など、
今この瞬間の感覚へ意識を戻します。
未来への不安で
いっぱいになった脳の注意を、
いったん「今ここ」に戻すのです。
今すぐできる対策と深呼吸の方法
具体的な実践方法としては、
・足の裏で床の硬さを感じる
・冷たい水で手を洗う
・見える物を5つ数える
・聞こえる音を順番に拾う
・椅子に触れ、硬さや温度を確かめる
こうした感覚への切り替えによって、
不安な考えを完全に消すのではなく、
その思考から一度、距離を取ります。
さらに、
ゆっくり息を吐く呼吸は、
高ぶった自律神経を整える助けになります。
吸うことよりも、
まず長く、静かに吐く。
3秒で鼻から息を吸って、
6秒ほどかけて口からゆっくり吐く。
苦しくならない範囲で
数回繰り返してください。
心拍変動や呼吸性洞性不整脈を高め、
自律神経系に影響し、
不安や緊張を軽減する可能性が
複数のレビューで確認されています。
まずは、あなた自身の
「安心できる感覚」を
取り戻すことから始めてみましょう。
頭の中で考え続けてしまう不安を
輪ゴム一つで対処できる方法もあります。
ニュースなどは、
必要な情報は確認する。
同じ映像を繰り返し見続けない。
情報を取る時間を決めることも大切です。
もし、不安が続いて眠れない、
日常生活が送れない、
息苦しさや強い動悸が続く場合は、
医療機関へ相談してくださいね。
10年前の熊本震災ボランティアを振り返って
今日の写真は、10年前。
熊本震災の医療ボランティアとして、
介護施設で診療する様子を撮影した一枚です。
当時、地震からしばらく経っても、
眠れない、血圧が上がった、
胸がざわざわする、不安でいつも緊張している、
などの症状を訴える方が
少なくなかったことを思い出します。
今回の地震で被災された皆様に、
心よりお見舞い申し上げます。
あわせて見たい!痛み専門医の解説動画
過去の辛い体験や「また痛むのではないか」
という予期不安によって
脳が警戒態勢に入ると、
心身の緊張が高まり、身体の痛みや
不調を増幅させてしまうことがあります。
特に「痛み」と
「恐怖や不安などの感情」は
脳内で密接に関わっており、
一度記憶された痛みのパターンは
本能的な防衛反応を引き起こします。
「脳と感情が関わる痛みの3つの分類」や
「予期不安による身体のこわばりを和らげる
医学的なアプローチ」について、
痛みの専門医の視点から分かりやすく
解説いたしました。
▼YouTube動画はこちらから
性交痛を正しく知ろう~痛みの専門医:ペインクリニックで性交痛外来を開設する医師が教える!性交痛の分類~なぜ愛しているのに性交痛を感じるのか?
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富永喜代プロフィール
医療法人TMC(Tominaga Medical Communication)理事長。
富永ペインクリニック院長。医学博士。
465gの赤ちゃんから104歳の高齢者、
FIFA日本サッカー代表などのプロアスリート選手など、
(通常1日2人のところ)1日平均12人、
2万人超の臨床麻酔実績を持つ。
YouTube 総再生回数 7800万回突破。
チャンネル登録者数 30万人。
SNS総フォロワー数 46万人。
経済産業省
『平成26年度健康寿命延伸産業創出推進事業』を
委託されるなど、痛み最新医療のリーダーとして
注目されている。
確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、
NHK「おはよう日本」
などのテレビ出演多数。
肩こり改善メソッドの処女作
「こりトレ」(文藝春秋)は10万部など、
累計 100 万部の著者である。














