「セックスしたらホルモンが出て若返る」
なんて考えてませんか?
それは、全部、間違いです。
セックスをしたら
若返るように見える、としたら...。
それは、
“若く見える身体システムが再起動する”
可能性があるという事です。
その理由を、
医学的に説明していきましょう。
1. ホルモンだけでは弱い
「セックスで若返る=女性ホルモンが出る」
みたいな説明は、本当に雑です。
性行為で動くのは、
エストロゲンやテストステロンそのものよりも、
ドーパミン
オキシトシン
エンドルフィン
ノルアドレナリン
一酸化窒素 NO
自律神経
の方が、可能性は高いです。
オキシトシンとドーパミンは、
性行動・社会的接触・親密さなどで関わる
神経伝達系として整理されています。
2. 血流はかなり大きい
セックスは、身体的には
軽〜中等度の運動に近い面があります。
心拍が上がる。
血流が増える。
骨盤内血流も動く。
血管内皮、一酸化窒素系も関係する。
男性の勃起でも、女性の性反応でも、
血流と血管機能は非常に重要です。
女性の性反応でも、
内腸骨動脈系・陰部動脈系の血流、
血管内皮機能が関与すると整理されています。
つまり、
セックスは血管のイベントでもある。
血流が悪い人は、肌・筋肉・性機能
・認知機能、全部が落ちやすい。
3. 脳内神経伝達物質はもっと大きい
私はここが本丸だと考えています。
セックスには、
期待、接近、緊張、快感
報酬、安心、達成、親密さ
などが入ります。
これは完全に”報酬系”の領域です。
特にドーパミンは、単なる快楽物質ではなく、
「やりたい」「近づきたい」「もう一度したい」
という行動のエンジンです。
だからセックスが若返りに見えるとしたら、
それは肌が急に10歳若くなるというより、
欲望が戻る。
表情が動く。
身だしなみに気を遣う。
相手を見る。
自分を見られる。
行動が増える。
ここです。
つまり、若返るのは肉体だけではなく、
行動選択の回路です。
4. 前頭葉も関係する。ただし少し注意
セックスそのもの、とくにオーガズム時は、
理性的な前頭葉がずっとフル回転するというより、
むしろ抑制が外れる側面もあります。
ただし、性行動全体で見ると、
相手を読む
タイミングを見る
誘う
断られない距離を測る
会話する
自分の身体を整える
関係性を維持する
これらは、全部前頭葉案件です。
性的関心がある人は、
単に性器が元気なのではなく、
社会性・計画性・自己演出・相手理解を使う。
ここが高齢者の認知機能と
深く関係してくる可能性があります。
実際、 older adults を対象にした研究では、
性的活動がある人ほど
記憶や実行機能テストの成績が高いという
関連が報告されています。
5. 「若返り」の正体は、たぶんこれ
一言で言うなら、
セックスは、血管・自律神経・報酬系
・社会脳を同時に使う複合刺激。
だから若返るように見える。
逆にいうと、
ただ機械的に性行為だけしても、
若返り効果は弱い。
重要なのは、
したいと思うこと
相手に触れたいと思うこと
自分も見られる存在だと思うこと
身体が反応すること
快感が報酬として脳に刻まれること
『セックスで若返るのか?』
答えは、ホルモンだけではない。
セックスは、
血流を動かし、
自律神経を揺らし、
ドーパミンを走らせ、
オキシトシンで安心を作り、
相手を読む前頭葉まで使う。
つまり、
性は単なる生殖行動ではありません。
血管、脳、感情、社会性を同時に動かす
“全身性の若返り刺激”です。
若返るのは、
誰かに触れたいと思う意欲。
自分の身体を諦めない感覚。
快感を受け取れる神経系。
そして、相手と関係を作ろうとする脳です。
私は麻酔科医として、
「脳・神経・感覚」の視点で読み解いています。
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■富永喜代プロフィール
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医療法人TMC(Tominaga Medical Communication)理事長。
富永ペインクリニック院長。医学博士。
465gの赤ちゃんから104歳の高齢者、
FIFA日本サッカー代表などのプロアスリート選手など、
(通常1日2人のところ)1日平均12人、
2万人超の臨床麻酔実績を持つ。
YouTube 総再生回数 7800万回突破。
チャンネル登録者数 30万人。
SNS総フォロワー数 46万人。
経済産業省
『平成26年度健康寿命延伸産業創出推進事業』を
委託されるなど、痛み最新医療のリーダーとして
注目されている。
確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、
NHK「おはよう日本」
などのテレビ出演多数。
肩こり改善メソッドの処女作
「こりトレ」(文藝春秋)は10万部など、
累計 100 万部の著者である。

