【 嫁離れ 『いい嫁キャンペーン終わりました』】
「娘についていって、
東京で暮らすことにしたんです。」
外来でそう告白したMさんは、
柔らかな声で微笑んでいました。
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子どもの高校卒業とともに上京する
—— それは世間から見れば、
子離れできない母親のようにも映るでしょう。
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でも、私には違って見えました。
それは、“嫁離れ”の宣言だと感じました。
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夫のことは、今でも大切に思っている。
けれど、夫にぴたりと寄り添い、
その背後にいつも存在していた義母——。
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その関係の中では、
自分が“嫁”のままから
抜け出せなかったのだと思います。
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良家の子女として望まれた見合い結婚。
夫の実家は地元でも名の知れた家柄で、
しっかりしすぎた母親が、まだ健在。
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専業主婦として家を守ることが
“正解”とされてきた人生。
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実家と夫の家の間に立って、
本当にMさんは両家に良く尽くしてきました。
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——もっとも、夫はその間に立たなかった。
仕事一筋で、母と妻の間を
取り持つことをしなかった。
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「上手くやってくれよ」
そう言って背中を押すだけ。
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おいおい、
その仲介はお前の仕事だろ、
と思うけれど。
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賢いMさんは、
先回りして事なきを得る。
そうやって何十年も、
家の中の“火消し”を務めてきたのです。
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でも、
家事が決して得意だとは言えない夫を
残しても、
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もうあの家には、
いられなかったのでしょう。
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周囲から“子離れできない”と
見られても構わない。
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他人の価値観の中で
自分の居場所を作ってきたぶん、
その殻を破るときには、
必ず痛みを伴うものです。
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けれど—— その痛みの奥に、
ようやく見えてきたのかもしれません。
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逃げたんじゃない。
ただ、いい嫁であることだけを
求められる人生をやめただけ。
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限りある人生だもの。
残りの人生を考えて...
価値観が変わったんだよ。
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それにしても、
『娘が心配だからついていく』
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こんな大義を掲げるところに、
まだ、”いい嫁癖”がついてるよ、Mさん。
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■富永喜代プロフィール
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医療法人TMC(Tominaga Medical Communication)理事長。
富永ペインクリニック院長。医学博士。産業医。
465gの赤ちゃんから104歳の高齢者、
FIFA日本サッカー代表などのプロアスリート選手など、
(通常1日2人のところ)1日平均12人、
2万人超の臨床麻酔実績を持つ。
YouTube 総再生回数 7000万回突破。
チャンネル登録者数 29万人。
SNS総フォロワー数 44万人。
経済産業省
『平成26年度健康寿命延伸産業創出推進事業』を
委託されるなど、痛み最新医療のリーダーとして
注目されている。
確かな腕とユニークなキャラクターが人気を呼び、
NHK「おはよう日本」
TBS「中居正広の金曜日のスマたちへ」、
などのテレビ出演多数。
肩こり改善メソッドの処女作
「こりトレ」(文藝春秋)は10万部など、
累計 98 万部の著者である。
