2011年4月29日 朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~ 全部掲載
限定公開として、再掲載しましたのでこちらをごらん願います。
2011年4月29日 朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~ 全部再掲載
以上、2011-05-29 22:06:49 追記
冒頭部分は、
EX-SKF-JP
よりの転載です。
日本原子力技術協会最高顧問・石川迪夫:「福島第1原発の炉心は溶融している」
これは、結構見ものです。4月29日テレビ朝日の「朝まで生テレビ」に出演した日本原子力技術協会最高顧問、石川迪夫さんの発言がTwitterなどに出ています。私がこれを見たのはこのサイトですが、そこに出ている石川氏の発言を見て、これは元のビデオを見たいものだと探したところ、Youtubeに出ていました。
私が特に興味を持ったのは、福島第1原発の現状の認識の部分。石川氏は、いわゆる原発推進派ということで、長いキャリアをお持ちの方、ということだそうですが、ホストの田原総一朗さんが途中で「石川先生、先生は原発推進派ということなんで、福島原発はうまく行っている、というお話をされるのかと思ったんですが...」と言い出すほど、厳しい状況判断で、政府、東電、保安院に対しても何をやっているんだか、といった口吻。田原さんの問いかけには、「うそを言ってもいいんだったら...」
下のビデオは全11本あるうちの第2番目、福島原発の炉心溶融などについて述べている部分です。あえて要点を書き出すと(英語ブログに出したときのメモからのまとめですので、石川氏の言葉どおりではありません。私のまとめではなくてちゃんと全部見たい、という方は、ポストの最後にEmbedしたビデオに直行してください。):
東電の工程表について:
「9ヶ月目までに炉心を冷やして固化し、放射能を出ないようにする、というのが目的なんだろうと思うが、水棺だの窒素だの、横っちょのことをやっている。窒素、あれは危ない。
「炉心を冷やさなければどう仕様も無い。何とかして冷やさなければならない」
炉心の状態について:
「炉心はほとんど溶融していると思う。すでに圧力容器から出ているかもしれない。30パーセントだの50パーセントだの行っているが、私はみんなメルトダウンしたと思う。燃料が溶融するときは真ん中から下が溶ける。
「溶融した炉心の中の温度は2千度から2千数百度だと思う。水が当たる表面が鋳物のようなかさができている。崩壊熱は2千から3千キロワット。かさの表面の割れ目から放射性物質(主に希ガスとヨウ素)が出ている。
「現在はもうほとんどの揮発性のガスは原子炉から出ていると思う。
「ただ、中の水はウラニウム、プルトニウム、セシウム、コバルトなどが溶け出していて、非常に高濃度になっている。今まで見たこともないくらい高濃度。
「昔の同僚が連絡してきて、計算をしたか、という。してない、といったら、計算をしてくれた。崩壊熱が2千キロワットだとして、コバルト60という物質がある。放射性の高い、1メートルから1メートル50の遮蔽が必要。1000キューリーで人が死ぬ。同僚の計算では、コバルト60等価で1000万キューリー原子炉内にある。(ええっ、という田原さんの声。)もし炉心から10%のコバルト60が水に溶け出したら、100万キューリー。」
(ええと、これをベクレル換算すると、とんでもない数字になるのですが。1キューリーは37ギガベクレル、1000万キューリーは37万テラベクレル、100万キューリーは3万7千テラベクレル。コバルト60だけでレベル7になってしまう!)
「東電は何とかこれを強制循環で廻したい。だが、循環システムができても、配管とか機器とか、放射線をシールドするのは大変なこと。困難な作業になるだろうが、やらざるを得ない。
「なんとしてでも、炉心の状態を把握する必要がある。(炉心が溶融しているというのは)私の想像ですが、一日待てばそれだけまた汚染水が高濃度になる。これは戦争。原子炉に橋頭堡を築く必要がある。タービン建屋だの、汚染水の移送だの、横っちょの問題をやっている場合じゃない。
(石川氏の説明に、原発反対派の環境エネルギー政策研究所の飯田哲也氏が大きく肯いているのが見えます。)
福島第1原発は「戦争」:
「たとえばがれきの取り除き作業。がれきを集めてドラム缶に入れたりしている。まるで通常時のように。これは戦争。非常時なのである。どこかに穴を掘って瓦礫を埋めて土をかぶせる、あとできれいにすればいい。とにかく、非常時のやり方でサイトを整備する。原子炉の床まで橋頭堡を築く。
「政府、東電、保安院の指揮系統がはっきりしていない」
(ここで、厚生省の副大臣が口を挟む。石川氏、何をほざいているんだかこのガキ、といいそうな表情で副大臣をじっと見ている。視線が合ってしまうとにっこり笑い、副大臣のいうことはまったく無視して、最後の一言。)
「タービン建屋からの対策など、ポンチ絵。まずは正体を見てみろ。原子炉が本当に溶融しているのか」
このあと、「石川さん、原発推進派として、福島はうまく行っているという話じゃないんですか」「いや今うそ言っていいなら」というやり取りの後、飯田哲也さんに話が振られます。飯田さんは、日露戦争の日本海海戦の例を挙げて、石川さんの原子炉の評価、福島原発の状況の評価に賛成します。東郷平八郎がいま必要なんだ、とも。
そのあと話を振られたのは中日新聞の長谷川さん。
「いままで30パーセントだの50パーセントだのという前提でわれわれはやってきた。ところが石川さんがおっしゃるには全部溶融」
ここであわてた先の副大臣が急いで矛先を収めようと、「どうなっているかは私もわからない、石川先生もわからない、誰もわからないのだから、全国放送であまり確定的にものを言わないようにしてくれ」と言いかけます。なんで政治家がここに挟まっているのか、理解しがたいですが、これに対して中日新聞の長谷川さんの言は痛快。
「わからないことをあたかもわかっているように、そういう表が毎日毎日報道されている、ということが問題なんです」
その辺でビデオは終わっています。全部見るには、Youtubeのこのチャンネルに行ってください。
YouTube - superkeaton2011 さんのチャンネル
http://www.youtube.com/user/superkeaton2011#p/u
【01】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=vsib8AF9eCs
【02】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=kO0flpwmjJI
【03】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=gHrGlc0wmx4
【04】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=X0AqT02W_z4
【05】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=ZZaeFUcyNNk
【06】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=Nk9zjeLZxME
【07】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=ATt4bXNjrj0
【08】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=jf1XqXMsRWc
【09】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=NsZZN8prOqo
【10】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=R61hEcanpzQ
【11】朝まで生テレビ! ~激論!大震災から50日~
http://www.youtube.com/watch?v=qt0JTFZN3uY
以下は、
★阿修羅♪ > 原発・フッ素10 > 200.html
よりの転載です。
日本原子力技術協会最高顧問・石川迪夫の「朝まで生テレビ」発言主旨(「福島の燃料棒は全部溶け落ちている!」)
http://www.asyura2.com/11/genpatu10/msg/200.html
投稿者 馬鹿まるだし 日時 2011 年 4 月 30 日 06:02:17: XrXUVCoFJUfoI
4/29(金)テレビ朝日「朝まで生テレビ!激論!東日本大震災から50日~今、何をなすべきなのか?~」
http://www.tv-asahi.co.jp/asanama/
日本原子力技術協会最高顧問・石川迪夫の発言主旨(Twitter投稿なども参照)
「世界が予想しなかった事故」
「天災というのはそんなにしょっちゅう起きてたら天災じゃない」
「福島の事故は津波がなければ起きていなかった」
「8時間以内に電気が来ていれば、今の事態にはなっていない」
「福島は地震や老朽化によって事故を起こしたわけじゃないんです」
「原発は30年どころか、60年、100年だって大丈夫ですよ」
「いま福島原発で通常時のルールのまま些末な対策ばかりやっている、非常時の対応が必要」
「今は放射線との戦争状態、まったく東電の対応はなっていない」
「今の福島原発は戦争状態、戦場なんですよ」
「政府の発表は間違い。燃料棒は全部溶け落ちてしまっていると思う」
「水棺などといってモタモタしてないで、炉心を早く冷やすことに一心になれ」
(トレーラーハウスを被災地に導入すべきとの意見に)「また津波が来ますよ」とにやけながら発言。
「20mSvぐらいで避難させているのはおかしい。100mSvまで安全なんだから帰らせたらいい」
「原発の作業員だって250mSvまで大丈夫なんだから」
(原子力を推進したのは東電なのか政府なのかという質問に)「東電ってことはない、政府の方だ」
「浜岡原発はやめる必要はない。強度はしっかりしている。マグニチュード9でも福島は持った。浜岡でも心配することはない。津波は、電源さえきちんとしておけば大丈夫」
「私の仲間で原爆の仇をとるんだといって(原子力発電の道に)進んだものもいる」
石川迪夫[イシカワミチオ]のプロフィール
香川県高松市生まれ。東京大学工学部機械工学科卒。1957年日本原子力研究所入所。1963年に日本で初めての発電に成功した動力試験炉「JPDR」の建設、運転に従事し、米国SPERT計画に参加後、反応度事故に関する実験計画「NSRR」を立案、実施した。同東海研究所副所長を経て、1991年4月、北海道大学工学部教授に。退任後、原子力安全基盤機構技術顧問などを務め、2005年4月、日本原子力技術協会理事長に就任。1973年~2004年まで、科学技術庁(現文部科学省)の原子力安全顧問や経済産業省原子力安全・保安院の原子力発電安全顧問のほか、IAEA(国際原子力機関)の各種委員会日本代表委員などを歴任。主な著書に「原子炉解体」(講談社)、「原子炉の暴走」(日刊工業新聞社)などがある。
【関連動画】
■朝まで生テレビ!「原発」第2弾!(1988年10月28日放送)
http://www.youtube.com/watch?v=56_Ry96P6FA
■【石川迪夫】間違いだらけのNHK「原発解体」
http://www.youtube.com/watch?v=EcDXRCyyrPI
■原発事故について語る - 石川迪夫
http://www.youtube.com/watch?v=iSG7K38VSpg