まーさんとデートの月曜日、夫に荷物を持っていかなきゃいけないので、合間に面会へ行くことにする。

まーさんに、どこまで説明しようか悩んだが、「14時から病院にお見舞い行っていいかな?15分くらいだから待っててくれる?」と伝えた。




「カオルさんが病院にかかる訳じゃないんだね、お見舞いなんだね。うん、わかったよ、全然良いよ」

と了承してくれる。

そしてそれ以上は何も詮索してこないまーさん。

さすが、余計なことは口にしないクールな男である。




カオルとしては事情を説明した方が良いのかな?とか色々考えたけど、杞憂だったようだ。

そう、まーさんは勝手に察してくれるし、こちらが言わないことについて、あれこれ聞いてくるタイプではない。

ただ、自分に置き換えた時に、私だったら理由を知りたいかなぁ?とか、いや恋人の伴侶の事情なんて聞きたくないよね?とか、モヤモヤしたから。




私は恋人の家庭の事情を知っても知らなくても、勝手に勘繰ってモヤモヤしてしまうんだよなぁ、、

清くんの時は、家族の事を何でも話す人だったから、それを当たり前のように受け入れていたけど。

今なら、あそこまで何でも話されるのは嫌かもなぁ、、、




まーさんが、カオルの夫について、どのように感じているかはわからないが、特に聞いてこないということは、言わない方が良いのかもしれない。

「カオルさんが話したいなら、何でも聞くよ」

と、前に言ってくれてたけども。

あんまり夫の話するのも、蛇足な感じがしちゃう。




まーさんに事情を聞かれたら、答えよう。

それまでは普通にデートを楽しもう。

そう切り替えて、ランチのお弁当をテイクアウトし、自然がある川の側で車内ピクニックする。

一週間どんなことがあったか、近況を話しながら食べる。




数日前にカオルがまーさんの体調を心配したLINEをしたことで、まーさんはカオルが体調崩して会えないと言うのでは、と思っていたらしい。

その言葉を聞いて嬉しくなる。

私に会いたいって思ってくれたってことだよね?




まーさんの愛情の最上級は、「会いたいと思うこと。会っていて落ち着くこと」らしいから。

会いたいと思ってくれたってことは、愛情があるってことなのかなぁ。

カオルの体調と、会えるかの心配をしてくれていたことを知り、心が温かくなった。